仮想通貨取引所ビットフィネックステザーの親会社と米ニューヨーク州司法長官との間で争われている裁判で、ビットフィネックス側は50万ドル(約5400万円)以上の費用が掛かっていることがわかった。ビットフィネックス側が30日に裁判所に提出した文書の中で明らかにしている。

これは裁判全体の費用ではなく、裁判に必要な文書を見つけるためだけに掛かった費用だ。裁判所から要求された文書に対応するため、「既に50万ドル以上を費やしている」と述べている。また要求された文書を探し出すプロセスには、60人を超える弁護士が参加しているという。

ビットフィネックス側は、その理由を次のように述べている。

「企業とその従業員は10以上の異なる通信プラットフォームを使用している。そのうちいくつかは暗号化されており、収集・確認する上で課題がある」

ニューヨーク州最高裁は29日、裁判の決着を90日間延長させることを決定した。ビットフィネックス側は延長を拒否しようとしたものの、裁判所側は却下した。

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4月25日、ニューヨーク州の司法長官は、ビットフィネックスが8億5000万ドルの損失を補填するためにテザーを使っていたとして訴追した。この裁判とビットコインの価格に相関関係があるという見方も出ている

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