最近の仮想通貨ビットコイン(BTC)急落の背景にあるのは、世界的な株安でも新型コロナウイルスでもなく、仮想通貨史上最大の出資金詐欺と言われるプラストークンによる売りという説が出ている。

中国発のプロジェクトであるプラストークンは、弱気相場の中でも複数の仮想通貨間で裁定取引を行うことなどで毎月8%~16%の投資収益率(ROI)が見込めると約束していた。2019年6月に一部の運営者が逮捕されている。

ブロックチェーン上の犯罪を追跡するチェイナリシスは、昨年12月時点で、OTCを通して現金化されたビットコインは少なくとも1億8500万ドル(約200億円)にのぼるという分析レポートを発表。ビットコイン価格の下押し材料となっている可能性がある指摘していた。

3月6日、プラストークンのウォレットから1万3000BTCが移されたとツイッターで報告された。仮想通貨ユーチューバーのデータダッシュは、プラストークンによるビットコイン売りが最近の相場急落の要因とみている。

「伝統的なマーケットで見られるような世界的な恐怖だけでなく(そしてそれは確かに仮想通貨相場に影響を与えているかもしれないが)、今後避けられないであろう実際の売り圧力にさらされている可能性がある

チェイナリシスは、因果関係とは言えないまでも、プラストークンの詐欺師たちによる現金化とビットコイン下落には相関関係があるとみている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン