著名仮想通貨テクニカル分析家2人アレッシオ・ラスターニ氏とピーター・ブラント氏が、「金融危機ではビットコインは下落するのではないか」という見方を示した。

普段は友人同士でもある両氏は、コインテレグラフのYoutubeに出演。金融危機が訪れたときにビットコインが「安全資産」として機能するという観測に懐疑的な見方を示した。

ラスターニ氏は、「ビットコインは経済危機を経験したことがない」としつつも「金(ゴールド)と同じようにビットコインは次の景気後退で苦しむだろう」と予想した。

「前回2008年に景気後退が起きた時、金は30%下落した。3分の1の価値を失った。同じ理由から、ビットコインも景気後退時に下落すると思う。なぜならほとんどの人は現金を調達しなければならないからだ。金は他の資産と同様に売却された」

2008年の金融危機の時はビットコインはまだ存在していなかった。ラスターニ氏は、個人的には次の経済危機は2021年中盤頃に起きるとみている。

一般的にビットコインはデジタルゴールドと呼ばれ、金と同じ役割を果たすと考えられている。

一方ブラント氏もラスターニ氏に同意。「歴史的に景気後退の時は人々は現金に群がる」と述べた。

人々は流動性が欲しいんだ。なんとか這い上がろうとする。保守的になる。その時、未だにほとんどの人に知られていないデリバティブに人々が引き寄せられることはないだろう

確かに2008年の金融危機時は、金は流動性の危機から下落した。ただ、米仮想通貨分析企業メサーリの研究者、ダン・マクアードル氏は昨年8月、その後、下げ幅を上回る上昇をしたと指摘した

「最初は金融危機に対する恐怖から急騰し、流動性の危機から急落。その後、債務や通貨に対する本当の恐怖心が芽生えるにつれて、下げ幅を上回る上昇をみせる」

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