スイスは銀行業界での優れた実績から富裕層に人気がある一方で、ビットコイン(BTC)を代替通貨として主に使用したい人々も徐々に受け入れている。

コインテレグラフは、ルガノ市の経済開発局長であるピエトロ・ポレッティ氏にインタビューを実施した。ルガノ市でビットコインを使って会社を設立する方法、市内での仮想通貨の採用状況、BTCを使って国内で居住許可を取得する可能性など、様々な話題について議論した。

ポレッティ氏によると、ビットコインは現在、ルガノ市で企業を設立するための資本金として使用できる。ビットコインで最低10万スイスフラン(約1600万円)を持っていれば、登記できるという。企業は最初にビットコインでその額を預け入れ、そのプロセスを経て市内で企業を設立する。彼によれば、いくつかの企業がすでにビットコインで企業の登記を行っていると指摘した。

また市内でビットコインを使って商品やサービスを購入できる店舗やレストラン、サービス提供者が増えていると彼は語った。「理想的には、ここに住んでいる人やルガノを訪れる人が、法定通貨、スイスフランを使わずに生活できるような機会を提供したい」と彼は語った。

さらに、彼は市内に住む人々がBTCで税金や手数料を支払うことも可能であると強調した。「市は、ルガノ市に住む住民が支払うべき税金やその他の手数料などでビットコインを受け入れる用意がある」と彼は付け加えた。

ビットコインを使って市内で居住許可を取得する可能性についても質問したが、この問題はスイスの州レベルで扱われ、市の管轄外であるという。しかし、ルガノが築いた前例により、他のレベルでもビットコインに対して開放的になる可能性があると彼は期待している。「ルガノが示した事例をもとに、スイスの州レベルでもビットコインに対して開放的になる可能性があると我々は予測している」とポレッティ氏は語った。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン