ビットコイン(BTC)投資家は価格上昇を期待してポジションを維持する傾向が強まっている。
2日に発表されたグラスノードのレポートによると、「ビットコインが10万7000ドル台まで回復した後、大多数の投資家が含み益を抱えた状態となっている」という。グラスノードは、ビットコインが約9万8300ドル付近で強力なサポートを確保したことが背景にあると指摘。この水準は、155日未満の短期保有者が取得した平均価格と一致している。
HODL継続が投資家の基本戦略に
グラスノードは、売却されていない未実現利益の総額が現在1兆2000億ドルに達しており、昨年末に記録した過去最高の1兆3000億ドルに近づいていると報告している。現在の平均的な投資家は、およそ125%の含み益を持っている状況だ。
「利益水準がこれほど高まっているにもかかわらず、投資家の行動は依然としてHODL(保有)を志向しており、現在の価格帯は利益確定を促すには十分ではないようだ」とグラスノードは指摘する。
「数多くのオンチェーン指標においても、HODLが市場の支配的な行動様式となっている」。
グラスノードはこれを、実現利益の減少や、長期保有者による供給が過去最高水準に達している点などからも確認できるとしている。
また、5月に過去最高値をつけた際には短期保有者による売却が一時的に増加したが、その後は急減したことも報告されている。これは、現在の価格水準では短期保有者にとっても売却動機が乏しいことを示唆しており、「市場がより上昇(もしくは下降)しない限り、新たな売り圧力は解放されにくい」と同社は分析した。
5月22日に記録した過去最高値11万1970ドルからは5.5%下に位置しており、6月には終値として史上最高の月足を記録(10万7000ドル超)したことで、市場の期待感が高まっている。
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一部のアナリストは、ビットコインが10万ドル台を明確に突破できない要因として、長期保有者による売り圧力を挙げている。
キャプリオール・インベストメンツの創業者であるチャールズ・エドワーズ氏は、6月29日に「1月に現物ビットコインETFが開始されて以来、長期保有者がウォール街でポジションを処分しており、これがビットコイン価格の成長を抑えている」と述べた。
エドワーズ氏によれば、こうした「売り抜け」の動きが現在の上値重さにつながっている可能性があるという。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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