世界的な銀行危機の中で、ビットコイン(BTC)のバリュープロポジションは十分に発揮されており、時間の経過とともにBTC市場に「より多くの機関投資家を引きつける」ことになると、ARKインベストのキャシー・ウッドCEOは考えている。
ウッド氏は3月21日のブルームバーグのインタビューで、BTCの最近の価格高騰についての自身の考えを述べ、危機を乗り越えたその値動きは「より多くの機関投資家を惹きつけるだろう」と述べている。
「特にビットコインが株式市場とは全く異なる動きをしたことは、非常に示唆に富むものだった」と付け加えた。
ARK Investment Management CEO Cathie Wood says the behavior of the Bitcoin's price through the latest banking turmoil will attract more institutions and investors https://t.co/2d8cT7SX3n pic.twitter.com/Eaymh05lhq
— Bloomberg Crypto (@crypto) March 21, 2023
シアトルに拠点を置く仮想通貨取引所Bittrexのオリバー・リンチCEOによれば、ビットコインに対する機関投資家の関心はすでに高まっているとのことだ。
リンチ氏は、3月21日のThe Wolf Of All Streets Podcastのインタビューで、多くの大手銀行が最近の銀行危機のかなり前に投資商品として仮想通貨を買っていたと指摘している。
「この弱気相場の大きな話題は、仮想通貨に対する機関投資家の関心だ。どの大手銀行も今や実質的な仮想通貨デスクを持ち、取引だけでなく提携も行っている」
しかし、伝統的な金融機関と仮想通貨企業の間にはまだ溝があり、それがここ数ヶ月の間に機関投資家の導入に逆風を吹かせているとも指摘している。
「歴史的に見れば、こういった大企業がイノベーションの最大の推進者であった」と述べた上で、大手金融機関と仮想通貨企業の関係は現在「ちょっとしたマンネリ化」に陥っており、優劣をつける戦いを止めない限り「大きな変化」は起きないと指摘している。
「仮想通貨vsゴールドマンサックスや仮想通貨vs機関投資家ではない。誰が仮想通貨をよりうまく扱うことができるかの競争だ」
機関投資家の関心がビットコイン価格に与える影響について、ウッド氏はインタビューの中で、ARKが2030年までに100~150万ドルのBTC価格を予測したのは、機関投資家のBTCアロケーション分析に基づいており、ほとんどの企業が投資ポートフォリオにおいてBTCに2.5~6.5%を配分すると推定していると説明している。「機関投資家は、70年代には不動産、80年代と90年代には小型株など、新興の新しい資産に投資していた」と指摘し、この配分の推定の根拠としている。

CoinGeckoのデータによると、3月3日にSilvergate Bankが破綻して以来、ビットコインの価格は20.4%上昇しており、その間に仮想通貨市場全体が7.7%上昇したのと比較してみると、ビットコインへのポジティブな市場心理が伺える。