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仮想通貨市場は再び下降トレンドを再開した。仮想通貨の時価総額全体は1700億ドルを下回り、年初来の低水準となっている。

ボラティリティ(価格変動率)の高まりと新たな下落トレンドの後、一部のアナリストはビットコインの安値について分析している。市場のセンチメントがネガティブな時、そのような予測は新しい投資家を市場から遠ざけ、弱気筋が売却を促す形になるだろう。

ビットコインの歴史の中で、ピーク時から74%も下落したのは初めての事なのか?実はそうではない。Pension Partnersのリサーチ責任者であるCharlie Bilello氏によれば、ビットコインがその高値から94%下落し、再び上昇した。また別のケースでは、最高値から85%の下落となった。つまり、ビットコインはこれまでも大幅な急落を経験してきているということだ。ただ今回は、ビットコインは前回の急落時よりも世間の脚光を浴びる形となっている。

マーケットが弱気であったり、パニックとなっている時は、ファンダメンタルズが後退し、マーケットはセンチメント(感情)によって動く形となる。このような時は、長期的にみれば投資の機会ともなるだろう。ただパニック時には価格が大幅に下落する可能性があるため、買いを入れるには下落が落ち着くのを待つ必要があるだろう。

買い手を引き付ける安値の水準はどこだろうか。チャートを見てみよう。

BTC/USD

3日間の小休止の後、弱気筋が再び襲い掛かった。ビットコインは5450ドルのサポートを下抜けた。強気筋は5900ドルへ反発させることに失敗しており、どのような反発の動きであっても売り圧力が掛かっていることを示すものだ。

ビットコイン・アメリカドル(BTC/USD)日足チャート

20日間EMAと50日間SMAは下落しており、相対力指数(RSI)は売られ過ぎの領域にある。これは反発の動きがなくとも、売り手が積極的にビットコイン/米ドル(BTC/USD)に売りを入れているようだ。

もし強気筋が5000ドルの心理的に重要なサポートを維持することができなければ、4700ドル、さらに4100ドルまで下落幅は拡大するだろう。しかしRSIは売られ過ぎの領域を示しており、反発の動きはあり得るだろう。反発の強さは、下落の動きが終わったのか、それともさらに続くのかを判断する材料となるだろう。

価格が調整局面にある時、どこでそれが終わるのかを予測するのは困難だ。したがって、私たちは各サポートレベルを注意深く見ることにしたい。現在の下落が終わるのを待ち、新たな買い場が設定されるのを待つべきだろう。それまでは、落下するナイフを掴むのを避けることが最善の道だ。

XRP/USD

リップルは直近の安値を上回って取引されており、強さを維持している仮想通貨の1つだ。

リップル・アメリカドル(XRP/USD)日足チャート

移動平均はフラットとなっており、RSIは中心に近い。0.40ドル~0.565ドルのレンジで値動きしている。

上昇トレンドラインと0.40ドルのサポートを下抜けた場合、0.37185ドルまで下落し、さらに0.26913ドルまで下落する可能性もある。逆に強気筋が0.565ドルを上抜けた場合、リップル/米ドル(XRP/USD)のペアは0.625ドルまで上昇し、さらに0.76440ドルまで行く可能性がある。現在の相場下落の中でリップルが好調を維持できるかどうかを、投資家は注視していく必要があるだろう。

ETH/USD

イーサリアムは9月12日に167.32ドルの日中安値を下回り、1年ぶりの安値をつけている。

イーサリアム・アメリカドル(ETH/USD)日足チャート

167.32ドルを下回れば、イーサリアム/米ドル(ETH/USD)のペアは136ドル、もしくは110ドルの次のサポートまで下落する可能性がある。20日間EMAは下落し、RSIは売られ過ぎの領域にある。

しかし、もし強気筋がイーサリアムの下落を抑え、167.32ドルまで価格を引き上げることができれば、20日間EMAまで上昇する可能性がある。当面は現在の下落トレンドが逆転するのを待つべきだろう。

XLM/USD

ステラは上昇チャネルを下抜けてしまった。サポートラインを下抜けたままであれば、0.21494424ドル、さらに0.20400799ドルまで下落する可能性がある。

ステラ・アメリカドル(XLM/USD)日足チャート

下降トライアングルパターンを上抜けようとすることに強気筋が失敗したことは、弱気のサインだ。弱気筋が重要なサポートである0.184ドルを下抜けさせてしまえば、ステラ/米ドル(XLM/USD)のペアは下落トレンドを再開することになる。移動平均線はフラットであり、RSIは41であり、レンジが形成される可能性がある。レンジの上限は0.30ドルであるが、下限はまだ確立されていない。0.305ドルを上抜けることができれば、下落トレンドが逆転する可能性はある。

EOS/USD

EOSは4.493ドルを超えた状態を維持することができず、4.1778ドルを下抜けてしまった。次のサポートは3.8723ドルで、これを下回れば、EOSは年初来安値を更新してしまうことになるだろう。

イオス・アメリカドル(EOS/USD)日足チャート

20日間EMAは下落傾向にあり、RSIは売られ過ぎの領域にある。これは売り手にとって有利な状況になっていることを示している。3.8723ドルを下回れば、次のサポートは3ドルだ。イオス/米ドル(EOS/USD)のペアが、もし移動平均線と下降トレンドラインを上抜けることができれば、最初の強さのサインとなるだろう。トレーダーは、新たな買い場が設定されるのを静観することが必要だろう。