仮想通貨ビットコイン(BTC)、S&P500、金(ゴールド)が同時に急落した。伝統的な金融市場と仮想通貨市場双方のマーケット参加者の心理は冷え込んでいる。
ビットコイン価格は24時間で8%超の急落。マイナーが異常な量のビットコインを短期間で売却したことや、米ドル指数が複数年来のサポートから反発したことが背景にあるとみられる。
(出典:TradingView.com「ビットコイン/米ドル(1週間)」)
金価格も米ドルの上昇によって下がったと見られる・欧州中央銀行(ECB)のユーロ高に警戒する発言も投資家にユーロ買いを思い止まらせる結果になり、ドル高につながった可能性がある。
S&P500は、アップルやテスラなどハイテク株の売りが目立った。ダウ工業株30種平均の下げ幅は、一時1000ドルを超えた。
ビットコイン価格はどうなる?
今後の焦点の一つは、1万500ドル付近のサポートが機能するかだろう。
上値に関しては、中期的な天井をつけた可能性を指摘する声も出ている。1万2000ドルから1万2500ドルがレジスタンスとなるという見方も根強い。
コインテレグラフジャパンYouTubeレギュラー出演者のドルフィンf氏は、1万2000ドルチャレンジへの失敗は「たまたま」だとみている。
eToroの仮想通貨アナリストであるサイモン・ピーターズ氏は、コインテレグラフ に対して、強気相場の構造は何も変わっていないと話した。
同氏によれば、1万ドルを下回るまでは、大規模な調整はありえない。
「8月の間破られなかった1万1300ドルの水準が破られた。新たな底として1万ドルが意識されるとみている。現在、200日間EMA(指数平滑移動平均線)が位置しているところでもある。テクニカル的な観点から言えば、さらなる下落を抑えるポイントになるだろう」
2017年以降、最近は1万ドルより上で推移する期間としては最長を更新している。ピーターズ氏によると、1万ドル付近ではこれまで静観していた新たな買い手を呼び込めるという期待もあるだろう。
ピーターズ氏によると、一つの希望の光は、短期で買い手を引き込む可能性があることだ。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン