仮想通貨市場において伝統的金融の関与が拡大していることを受け、2026年のビットコイン(BTC)価格予測は、歴史的なチャートパターンと変化する市場環境との間で食い違いを見せている。
専門家のビットコイン価格予測
2024年以降の半減期サイクルでは2025年の年初に大きな上昇が見られたが、年後半に入ってからは、マクロ経済の不透明感やETF資金フローの変動を背景に、保ち合いとボラティリティの高まりが進み、調整局面となった。
10月に史上最高値となる12万6000ドルを付けた後、47%の下落を記録し、11月には8万500ドルまで値を下げた。

アナリストの多くは2026年に向けて強気姿勢を維持しているが、その予測は以前の高揚感と比べると慎重さが増している。
スタンダード・チャータードは、ETFを通じた機関投資家の買いが想定より鈍化していることを理由に、2026年のビットコイン目標価格を30万ドルから15万ドルへ引き下げた。
バーンスタインのアナリストは、2026年末までに15万ドル、2027年末には20万ドルに達するとの見方を示している。
直近の下落を受け、年内に20万ドルへ到達するとの従来予測は撤回したものの、ビットコインは従来の4年周期を超え、より持続的な成長軌道に移行したとの見解は維持している。
ストラテジーのエグゼクティブ会長であるマイケル・セイラー氏は、2026年に向けて150000ドルを予想し、最近の価格調整にもかかわらず、ビットコインのボラティリティは「大きく低下している」と述べ、多くの仮想通貨アナリストの見方に異を唱えた。
より楽観的な見通しでは、ファンドストラットが20万ドルから25万ドルの可能性を示す一方、保守的な予測は11万ドルから13万5000ドル付近に集中している。
ポリマーケットでは、2026年末までにBTCが13万ドルを上回る確率を41%、15万ドルに到達する確率を25%と見積もっている。
一方で、2026年に10万ドルを回復する確率は79%、7万5000ドルまで下落する可能性は80%とされている。

強気予測と対立するBTCのテクニカル指標
過去の半減期パターンを見ると、発行量減少の効果が表れる12〜18カ月後に価格がピークを付ける傾向があり、こうした動きは現在のチャートにも表れ始めている。
アナリスト兼トレーダーのレクト・キャピタルは、現在のサイクルはすでに93%以上進行しており、2025年第4四半期に天井を付ける可能性があると指摘した。

ほかのテクニカル指標も弱気市場を示唆しており、ビットコインの4年周期は依然として有効で、2026年にかけて下落基調が続く可能性がある。
ビットコインの週足チャートでは、スーパートレンド指標が弱気シグナルを点灯させ、BTC価格が50週間移動平均線を下回ったことで「売り」シグナルが確認された。これは過去に強気市場の終焉を示してきた局面と一致する。

さらに数日後には、MACD(移動平均収束拡散)指標でも弱気クロスが確認された。
これらの指標が同時に確認された過去の局面では、2018年と2022年の弱気市場で、それぞれ84%と77%の下落が続いた。
イントゥ・クリプトバースの創業者兼CEOであるベンジャミン・コーウェン氏は、BTC/USDは一時的に200日間SMA(現在10万8000ドル付近)まで反発した後、再び下落基調に戻り、2026年には6万ドルから7万ドルに位置する200週間移動平均線付近で底打ちする可能性があると述べた。
「これまでのすべてのサイクル弱気市場は、200日間SMAでのマクロな戻り高値によって確認されてきた」と同氏は語る。
ビットコインの200日間移動平均線は11月に弱気転換し、短期の50日間移動平均線を下回るデッドクロスが発生した。これにより、2026年は下落の年になるとの見方が強まっている。
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