2015年も終わり、投資家たちは現在去年の投資活動の結果を計算していることでしょう。去年、ビットコインは私たちに何をもたらしてくれたのでしょうか?2015年の最初の日である、2015年1月1日、ビットコインの価格は313ドルの水準に達しました。これはその前の年の、2014年1月1日当時の価格よりも59.35%も低いものです。当時は770ドルでした。

 

2015の最初の2週間で、ビットコインの価格は一気に177ドルまで急激に下落しました。そこからゆっくりと9月に250ドルまであがり、10月の終わりには300ドルまで上がりました。2015年12月の最大価格は480ドルの水準まで近づきました。しかし、大晦日には投資家たちが利益を優先し、ビットコイン価格は430ドルまで現在下落しています。

 

御存知の通り、2015年、暗号通貨の揮発性や価格に影響を与えた様々な要因とビットコインは関連していました。しかしながら、2015年の日々のビットコイン取引のボリュームは、世界的に有名な、PayPalやWestern Unionなどの決済システムへアプローチをかけたことで、新たなレベルに到達しました。ビットコインの取引手数料は他のほとんどの支払いシステムよりも相対的に低いものです。2015年の米国ドルにおける投資額は4億6900万ドルにも登ります。世界中の10万社以上の企業が現在ビットコインを支払い方法として採用しています。それにより、2015年、暗号通貨は様々な困難に直面したにも関わらず、ビットコインは確信を持ってそのポジションを保持し、しっかりと私達の日々の生活に取り込まれています。

 

 

2016年という年

2016年、ある程度自信を持って、ビットコインは成長するだろうと断言することができます。1つは、2回目の半減期に差し迫っている点からです。ビットコインのアルゴリズムによれば、1ブロックあたりのリワードが4時間ごとに50%減っています。そして2016年も御多分に漏れずそういった年になるでしょう。加えて、ビットコインが商品を購入するオプションの1つとしてその名が知れるにつれて、利用される頻度は増えていきます。こういった2つの要因が合わさり、需要の増加と市場におけるビットコインの不足につながっていくでしょう。

 

BraveNewCoinの研究部長であるTone Vays氏によれば、2016年の第3四半期頃にはビットコインの強気のトレンドに回復するだろうとのことですが、300ドルの水準まで巻き戻ってしまう事はないとは言っていません。今回コインテレグラフは、Omni FoundationのCFOで、アメリカ出身のPatrick Dugan氏にいつ頃ビットコインは強気のトレンドへ回復するのかも含めて伺いました。

 

「私たちは今、非常に強気の風をまとった台風の目の中にいます。600ドルと300ドルの間のさらに大きな三角合併へと移る前に、前回の波を覆い隠してしまう勢いです」

 

さて、ではここでビットコインの主な競合勢力を見てみましょう。私たちコインテレグラフの意見としては、米国ドル、ユーロ、イギリスのポンド、日本円、中国元、そして金(ゴールド)の6つです。今回は先日の価格崩壊もあるので石油は除外しています。

 

ドル

米国ドルは最も強大な主なビットコインの競合通貨といえるでしょう。12月に下落したとはいえ、2015年の終値は、他の準備通貨を押しのけ、9%以上もの高値をつけて取引を終えています。昨年、ドルは年の変わる残り10日から15日前に最高値をつけました。大銀行の専門家たちは、ドルは2016年も同じように成長を続けるだろうとみています。つまり、ビットコインもドルの煽りを常に受け続けるということです。

 

ユーロ

世界で二番目に最も重要で、ドルの競合となり得るのがユーロです。主要な準備通貨の一つとして、主導的な地位を保っています。ユーロは資金調達通貨と考えられています。これはつまり、ヨーロッパの銀行がユーロを使うことで資金を調達し、主力事業を確かなものにするという意味合いです。以前はこういった役割はドルのものでした。このような状況はユーロに対してプラスの働きを持っていますし、一種の安全な聖域のようなものとしてみられています。しかしながら、2016年におけるユーロ価格の予測としては、期待外れなものだろうと考えられています。年末までには、ユーロ対米国ドルの取引レートは0.95%ぐらいまで近づくだろうと言われています。

 

ポンド

2006年からポンドは準備通貨としてそのステータスを元に戻し、世界通貨の中で三番目に巨大な通貨になりました。特に近年は、ポンドの人気上昇が顕著に見られます。2016年には、予算の削減とイギリスがEUから離脱するのではないか、という恐れからイギリスポンドはドルに押されていました。また、イングランド銀行は絶えず利上げを引き延ばしたため、ポンドに対して不利な影響を与えました。来年は1.4から1.3ぐらいまで下がるだろうと言われています。

 

日本国の通貨も基軸通貨としての地位があります。2016年には円は対米国ドルで130ドルまでの水準に下がるだろうと言われています。しかしながら、円にはまだ計り知れないポテンシャルが秘められています。世界で唯一無二の通貨ですから、2016年も大いにドルと対抗するだろうと考えられます。

 

2015年、元は近隣諸国との和解に、その主通貨としての地位を確立し、世界で最もポピュラーな通貨の1つになりました。東南アジアでは元は主軸通貨として考えられています。人民元による決済の世界的シェアも増加しています。現在、元は世界で4番目に人気のある通貨であると考えられています。しかし、IMFは元をまだ準備通貨には含めていません。高まる人民元の上昇圧力もまたビットコインに影響を与えるでしょう。ご存知の通り、中国には、3つのビットコイン取引所が存在しますし、中国は世界で最も多くの人口を誇ります。そのため、ビットコイントレーダーやユーザーたちはさらに元の動きに注目するべきでしょう。

 

金(ゴールド)

近年、貴金属が徐々に安全な投資の対象としての地位を少しずつ失ってきています。金への考えは非常にネガティブなものですし、今年の終わりまでには、1000ドル以下へ下落するだろうと言われています。

 

現在まで、私たちは暗号通貨を競合通貨として考えていませんでした。それはまた別の記事のトピックとして取っておきたいと思います。また、良い面も悪い面も含めて、ビットコインの価格に影響する要因も、2016年、暗号通貨に対して影響を与えるだろう、と私たちは考えています。