ビットコインの値動きが4万ドル以上にとどまっていることから、仮想通貨業界トップの幹部はすでに価格の底を打ったと考えているようだ。

米大手金融サービス企業フィデリティ・インベストメンツのグローバルマクロ担当ディレクターであるユリエン・ティマー氏は15日、ビットコイン価格は底値を打ったと主張した。

ビットコインの強気派が自信を深める

BTC/USDは、40000ドルのレジスタンスを突破した後、14日夜に高値となった。47000ドルを目指すというトレーダーの予測はまだ達成されていないものの、イーロン・マスク氏やポール・チューダー・ジョーンズ氏などの著名人が再び支持を表明したことで、全体的にポジティブなムードとなっている。

ティマー氏は、ビットコインの次の動きを見極めるためには、下ではなく上を見るべき時が来たと主張する。

「私の見解では、底を打ったように見える」

ティマー氏は、BTC/USDとGSリテール・フェイバリット・バスケットを比較したチャートをアップロードし、底値を打った可能性を強調した。

GS Retail favorites basket vs. BTC/USD chart. Source: Jurrien Timmer/Twitter

フィデリティは最近、ビットコインの活動を活発化させており、専用の分析プラットフォームをリリースしたり、ETF(上場投資信託)を申請したりしている。米国の規制当局は5月下旬にこの申請を精査し始めた。

投資家センチメントが回復傾向

一方、仮想通貨のセンチメントを図る「仮想通貨の恐怖&強欲指数」はこれまで10台を推移し「極端な恐怖」を示していたが、最近は「恐怖」である40近くまで回復。投資家心理も改善してきている。

先週、1年以上ぶりの低水準を記録した後、恐怖&強欲指数は記事執筆時点では38となり、中立領域に近づいている。

この指数は、一連のセンチメント指標を用いて、ある価格においてトレーダーが過度に強気か弱気かを判断し、トークンが売られすぎているか、逆に売られるべきかを判断する。

Crypto Fear & Greed Index as of June 15. Source: Alternative.me