ビットコイン(BTC)は、米連邦準備制度理事会(FRB)が金利を据え置くと発表した直後、9万8000ドルを突破し、2月21日以来ほぼ3カ月ぶりの高値を記録した。

FRBは5月7日、政策金利を4.25〜4.50%の範囲に据え置く決定を下した。この判断は、米国のトランプ大統領からの圧力が強まる中での発表となった。トランプ氏は数週間前、「利下げが遅すぎる」としてFRBのパウエル議長の解任に言及していた

インフレ率が据え置き判断の背景に

パウエル氏は会見で、「インフレ率は大きく低下したものの、依然として2%という中期目標を上回っている」と述べ、政策金利の据え置き理由を説明した。また、家計および企業の調査では、「トランプ氏の通商政策をめぐる懸念によって、景況感が急激に悪化している」とも語った。

一方で、「不確実性が高まっているにもかかわらず、米経済は依然として堅調な状態にある」とし、労働市場についても「完全雇用に近い水準にある」と述べた。CMEグループのFedWatchツールによれば、利下げの可能性は発表前からすでに低いと見なされていた。

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ビットコイン価格の推移 Source: CoinMarketCap

パウエル氏の発言直後、ビットコインは一時9万7000ドルを割り込み、9万5866ドルまで下落したが、その数時間後には急反発し、9万8000ドルを突破した。

ビットコインの勢いは着実に増しており、恐怖強欲指数は「強欲」ゾーンに戻っている。さらに、3月26日以降、ビットコイン上場投資信託(ETF)への資金流入は総額44億1000万ドルに達している。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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