世界遺産イビザ島で18世紀の宮殿が1850BTCで売出し中

 米テキサス州の不動産仲介業者が不動産売却をビットコイン決済で行った際の、取引のお手軽さが話題になったことがある。当時、買い手代理人のシェリル・ロウ(Sheryl Lowe)氏は「ほんの10分かからないうちに、ビットコインが米ドルに換金され、取引成立となった」と興奮して語っていた。

 今回、スペインの有名なリゾート地・イビザ島にある歴史的な大邸宅を扱う業者も、ビットコインの利便性を当て込んでいる。

 現在イビザ島では、エル・パラシオ・バダルジという豪邸が1850ビットコイン(11月8日現在で約15.5億円)で売り出されている。通常の通貨での価格提示はされていない。

 同物件は、1740年に建てられた18世紀の宮殿で、この豪邸があるイビサ島は1999年にユネスコ(UNESCO)の世界遺産に指定された有名なリゾート地だ。レーブ・パーティーの聖地としても知られる。

 ここ数年、そこここに改修がほどこされたものの、部屋続きのベッドルーム4部屋、プライベートラウンジ付きの主寝室1部屋、レセプションエリアを含むリビングルーム1部屋などは手が入っておらず、建設当時の面影をとどめている。

 

不動産業界で広まるビットコイン決済

 大手の不動産仲介業者が熱心にデジタル通貨を採用するのは、その利便性が大きな要因だ。これはとくに国境を越えた不動産所有の売却に付きもののトラブルを考慮したものだ。

 つい先月、ロンドンの邸宅が1700万ポンド(約25億5000万円)で売り出された。購入にはビットコイン--当時で約5050ビットコイン--での支払いが条件だった。

 売却主のレブ・ロギノフ(Lev Loginov)氏はビットコインでの決済について「すぐに済むし、より効率的だ。必要のない過剰規制を押し付ける銀行を通すよりも取引が格段に簡単だからだ」と話す。

 英国の起業家、ミシェル・モーン(Michelle Mone)氏とダグ・バローマン(Doug Barrowman)氏は同じようにドバイでビットコインによる不動産開発事業を立ち上げた。モーン氏はいずれ多くの取引が仮想通貨を使って行われるのが時流だとみている。従って、「土地やビルを買い、現金だけでなく仮想通貨やビットコインによる支払いの機会を実用的に提供することは、理にかなったことだ」と指摘する。

 不動産市場でのブロックチェーンによるプロジェクトには、同業他社のプロピー(Propy)、アトラント(Atlant)やブリックブロック(Brickblock)も参入している。プロピーによる分散型の表示登録プラットフォームは最近、ウクライナでのアパートメント売買で活用された。一方、ブリックブロックは世界初のトークン化された不動産プロジェクトの提供を計画しており、12月にベルリンのアパートメントをこの方式で売り出す予定だ。