ビットコインは過去3日間ほど、レンジ相場が続いている。先週は米国の政治家や規制機関トップの発言に揺れた仮想通貨業界だが、今週はバックトのビットコイン先物テストなどが予定されており、機関投資家のさらなる参入を占う上で重要な週になりそうだ。
(出典:Coin360「ビットコイン/米ドル(7日間)」)
ビットコインは、執筆時点(7月22日午前10時)までの24時間で1%ほどのマイナス。1万600ドル台で推移している。18日から19日にかけて急騰して以降、ビットコインは1万300ドル~1万1000ドルの間で推移している。
先週の米議会のリブラ公聴会では「犯罪に使われやすい仮想通貨」という意見が多く見られた。ただ、ビットコインや仮想通貨が話題になること自体が業界にとってポジティブという見方も出ていた。
今週は、機関投資家の動向に影響を与えるイベントが控えている。
7月22日、バックトがビットコイン先物のテストをする。ファンドストラットのレポートによると、バックトは22日のテストを経て、現四半期にビットコイン先物を立ち上げる見込みだ。22日のテストの結果が、正式な立ち上げ日に影響を与えそうだ。
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バックトは、ニューヨーク証券取引所の親会社であるインターコンチネンタル取引所が手がける仮想通貨プラットフォーム。バックトのビットコイン先物は、投資家が先物の指定受渡日に現物であるビットコインを受け取る現物受け渡しであり、現金で受け取る米シカゴ先物市場(CME)などのビットコイン先物とは異なる。
バックトのビットコイン先物はビットコインETF(上場投資信託)承認よりポジティブな材料とみる市場関係者もいる。
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また、ビットコイン批判の急先鋒で伝統的な投資家からは「投資の神様」と称えられるウォーレン・バフェット氏がトロン創業者兼CEOのジャスティン・サン氏と25日にサンフランシスコでランチをする。ランチには仮想通貨業界から複数の大物が出席する予定で、バフェット氏のビットコインや仮想通貨への意見が変われば、伝統的な投資家の仮想通貨に対する警戒感も和らぐかもしれない。
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今回の強気相場で機関投資家の本格的な参入が見られていないという見方は相次いでいる。