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ビットコインのハッシュレート低下は強気サインか 価格上昇の前兆との見方も=ヴァンエック

ビットコインのハッシュレート低下は強気サインか 価格上昇の前兆との見方も=ヴァンエック
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ビットコインのハッシュレートは12月15日までの1カ月間で4%低下した。ヴァンエックのアナリストによれば、マイナーの撤退は「歴史的に逆張りの強気シグナル」とされており、今後数カ月の値動きにとって前向きな兆候になり得るという。

ヴァンエックの調査責任者マット・シーゲル氏とシニア投資アナリストのパトリック・ブッシュ氏は、月曜日に公表したレポートで、「ハッシュレートの下落が長期間続くと、将来のリターンがより頻繁に、かつより大きな幅でプラスになる傾向がある」と指摘した。

両氏によると、2014年以降、直近30日間でネットワークのハッシュレートが低下した局面では、その後90日間のビットコインのリターンが65%の確率でプラスとなった。一方、ハッシュレートが上昇していた場合のプラス確率は54%にとどまる。

さらに期間を延ばしても同様の傾向が確認されている。90日間のハッシュレート成長率がマイナスだった場合、その後180日間のビットコインのリターンは77%の確率でプラスとなり、平均上昇率は72%に達した。これは、同期間にハッシュレートが増加した場合のプラス確率61%を上回る。

この動きは、ビットコイン(BTC)マイナーにとっても追い風となる可能性がある。価格上昇が進めば、一部マイナーの利益率が改善し、これまで採算が合わなかった設備が再稼働する余地も広がる。

コインゲッコーのデータによれば、ビットコインは現在8万8400ドル付近で推移しており、10月6日に記録した過去最高値12万6080ドルからは約30%下落している。

マイナーの損益分岐点がより厳しく

シーゲル氏とブッシュ氏は、最も普及しているビットコインマイニング装置の1つである2022年型のビットメイン製S19 XPにおける電力コストの損益分岐点が、2024年12月の1キロワット時あたり0.12ドルから、12月中旬時点で0.077ドルへと約36%低下した点にも言及した。マイナーを取り巻く環境の厳しさを示す数字といえる。

Change in breakeven price on an S19 XP miner since January 2020. Source: VanEck


ヴァンエックのアナリストは、今回のハッシュレート4%低下について、2024年4月以来で最大の下落幅としたうえで、中国における約1.3ギガワット分のマイニング能力停止が主因との見方を示した。

この電力の多くは、拡大するAI需要に振り向けられる可能性があり、そうなればビットコインのハッシュレート全体の10%が失われる可能性もあると両氏は試算している。

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