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Sam BourgiSam Bourgi

中国でのビットコインマイニング取り締まり報道、実際の影響は限定的か=レポート

中国でのビットコインマイニング取り締まり報道、実際の影響は限定的か=レポート
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中国の新疆ウイグル自治区でビットコイン(BTC)マイニングの大規模な取り締まりがあったとする最近の報道が仮想通貨業界に波紋を呼んだが、TheMinerMagのデータによれば、実際の影響は当初伝えられたほど大きくなかった可能性が高い。

最新レポートによると、ビットコインネットワークは当初、短期的なハッシュレート低下を経験したが、これは新疆ウイグル自治区での動向の影響ではないかとみられていた。ただ、同時に米国での電力制限の時期とも重なっていた。

主要なマイニングプールの多くは数日以内に回復し、最終的な低下幅は毎秒20エクサハッシュ(EH/s)にとどまり、当初の報道で言及された約100 EH/sの下落よりも小さかった。レポートは「一時的な混乱であり、特定地域の継続的な停止とは言い難い」と結論付けた。

ハッシュレートが長期かつ大幅に低下すれば、ブロック生成や難易度調整に影響する可能性がある。しかし、特定地域の出来事を過大評価すると、世界全体のマイニング状況を見誤り、地政学的リスクを過度に強調するリスクがある。

月曜の急落後にハッシュレートが回復 Source: TheMinerMag

TheMinerMagのデータによれば、今回の最も大きいプール単位の低下は北米で発生し、ファウンドリーUSAだけで推定180EH/sのハッシュレートの減少があったという。

一方、中国系マイニングプールは合計で約100EH/sの低下を記録したが、「今回のすべての減少を新疆ウイグル自治区だけのせいにするには無理がある」とレポートは述べた。

では、中国で何が起きたのか?

今週、ビットコインマイニングの新たな取り締まりが中国で行われたとの報道が浮上した発端は、マイニング装置メーカーであるカナン元幹部ジャンピン・コン氏が、新疆ウイグル自治区でマイニング事業が停止されたと発言したことだった。

SNS上では早期推計として「40万〜50万台のマイニングマシンが停止した」といった数字が広まっていた

しかし、その後の報道や業界分析では、今回の混乱は組織的な取り締まりではなく、コンプライアンスや運用上の問題によるものだった可能性が高いとされている。

短期的なハッシュレート低下を除けば、中国におけるビットコインマイニング活動は、2021年の全国的な禁止措置にもかかわらず近年復活している。クリプトクオントのデータによれば、中国が現在、世界のビットコインマイニングの約15〜20%を占めている。

新疆ウイグル自治区は豊富で低コストな電力供給により、多くのマイナーを惹きつけてきた。また地方政府はデータセンターインフラに多額の投資を行っており、一部の施設では他のコンピューティング需要が低下した際、その余剰キャパシティをビットコインマイニング業者に貸し出しているとされる。

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