すでに上場しているビットコインマイニング企業は赤字経営にも関わらず、株価は過去12ヶ月でビットコインのパフォーマンスを圧倒的に凌駕している。
ファンドストラットのデジタル資産戦略担当バイスプレジデントであるリーア・シムロン氏は、マラソン・デジタルホールディングスやライオット・ブロックチェーン、ハイブ・ブロックチェーン、ハット8の4社の大手上場マイニング企業のパフォーマンスを分析した。各社の時価総額は10億ドルを超えるなど、好調だ。
シムロン氏の調査によると、過去12ヶ月の平均リターンはビットコインが900%増だったのに対し、マイニング企業の株式は5000%増だった。当然ながら、各企業の株価はビットコインと高い正の相関関係があることがわかった。
シムロン氏はビットコイン価格が1%上昇するごとに、マイニング企業の株価は平均で2.5%上昇すると結論づけた。ただ、この計算は価格上昇時だけでなく、下落時にも当てはまるため、弱気市場では株価は急落することになるという。
「ビットコインの下落に伴い、マイニング企業の株価は大きな打撃を受けることになる」
マイニング企業の株価が乱高下するのは、仮想通貨の規制された投資商品が米国内でないためとし、「ビットコインETFが承認されるまで、投資家はマイニング企業の株式がビットコインへのエクスポージャーを得るための方法の一つと捉えている」と主張した。
「主要な収益源がビットコインであるため、マイニング企業は基本的にロングしている。つまり、投資家はマイニング企業に投資する際、本質的に『ピック&ショベル(ビットコイン自体に投資することではなく、間接的に関わる企業に投資すること)』の賭けをしていることになる」
シムロン氏はコインベースの株価が非公開株式で1000億ドルで取引されていることに触れ、「明らかに、仮想通貨の事業者へのエクスポージャーを得たいという投資家の欲求があり、マイニング企業はその中の1つのセグメントだ」とした。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン