ビットコイン(BTC)のマイナーたちは、第2四半期に取引手数料から1億8400万ドルの利益を得た。これは、ビットコインの価格が急騰し、BRC-20トークンが人気となったためで、2022年全体で得た金額をはるかに上回る結果となった。

仮想通貨分析プラットフォームのコインメトリクスの7月5日のレポートによれば、この1優8400万ドルという結果は、2023年の第1四半期から比べて270%以上の増加であり、2021年の第2四半期以降で初めて1優ドルを超えた形だ

Bitcoin miners earned more from fees in Q2 than the previous five quarters combined. Source: Coin Metrics

新しいブロックが検証されるたびに、ビットコインマイナーは取引手数料を受け取る。これは、データ量とブロックスペースへのユーザーの需要によって決まる。

コインメトリクスによれば、手数料の上昇はビットコインの最近の価格上昇が「トップラインの収益」を押し上げた。また、3月に導入されたビットコインの新たなトークンスタンダードであるBRC-20の出現も影響した。

このトークンスタンダードは、ビットコインの基本的な取引タイプに対して新たな実験的なユースケースを開放し、ライトニングネットワークによるビットコインの拡張を加速させる」とレポートでは述べている。

ただし、取引手数料が四半期のマイナーの総収入24優ドルのうちわずか7.7%を占めるだけであったことに留意すべきだろう。

残りの収入はビットコインのブロック報酬の形で得られ、現在、マイナーは各ブロックごとに6.25 BTCを報酬として受け取る。これは、次の半減期が来た際に3.125 BTCに減ると見られている。次の半減期は来年5月の予定となっている。

ビットコインマイナーには、第2四半期に他にも祝うべき事があったと、コインメトリクスは述べている。

5月には、バイデン政権が提案したデジタル資産マイニングエネルギー(DAME)税が阻止され、ビットコインマイニング業界は「勝利を収めた」

また、ビットコインマイナーは四半期を通してより緩やかなマクロ経済環境を享受し、「後退するインフレ圧力」が米国のマイナーにとって電気料金の低下をもたらしたと、コインメトリクスは指摘している。

しかし、ビットコインのハッシュレートが過去12か月間で新たな最高値を続けて更新し続けているため、マイニング手数料市場の競争も引き続き厳しくなっていると、コインメトリクスは説明している:

「競争は以前と変わらず激しい状況が続いており、四半期中にビットコインのハッシュレートが新たな高水準である375 EH/sを記録した。 [...] ネットワーク全体の効率は、S19 XPなどの最新式のASICの採用が進んでおり、引き続き向上していることが見て取れる」