ビットコイン(BTC)を市場価格より低い実質コストで取得できるマイニング企業は、仮想通貨を保有する企業による買いが減速する中で、企業によるビットコイン導入を主導する最有力プレイヤーとなる可能性がある。

BitcoinTreasuries.NETのピーター・リッゾ社長は木曜に公表したレポートの中で、2025年第4四半期におけるビットコイン保有企業の購入量は4万BTCにとどまり、2024年第3四半期以来の低水準になると述べた。

リッゾ氏によれば、買いは減速しているものの、マイニング企業は引き続き「公開市場におけるビットコイン保有のアンカー役」として機能しており、11月時点で新規増加分の5%、上場企業全体のBTC保有残高の12%を占めていたという。

「マイニング企業はブロック生成を通じてスポット市場より実質的に割安でBTCを取得できるため、他のトレジャリー企業が購入を停止・減速した場合、そのバランスシートが企業導入を下支えする役割をますます強める可能性がある」と同氏は述べた。

マイニング企業はすでに主要なビットコイン保有者

Bitboによれば、マイニング企業は平均して1日あたり約900BTCを生成している。

上場企業の中で2番目に大きなビットコイン保有量を持つのはMARAホールディングスで、保有量は5万3250BTCに上る。

Source: BitcoinTreasuries.NET

ライオット・プラットフォームズは1万9324BTCで7位、ハット8マイニングは1万3696BTCで9位となっている。

リッゾ氏は、トレジャリー企業による「狂ったような大量購入」は落ち着いたが、「需要が消えたわけではない」と指摘した。

「上場企業は最近の購入を消化し、リスクを再評価する中で、より緩やかで選択的な買いペースへと正常化しているように見える」と同氏は述べた。

11月はBTC保有企業にとってストレステストに

リッゾ氏によれば、11月にビットコイン価格が4月以来となる9万ドル割れを記録し、ビットコイン資本市場時代における初めての本格的なストレステストとなった。

買い手の約65%が現在の市場価格を上回る水準でビットコインを購入しており、含み損を抱えている状態にある。

「ビットコインが11月後半に急落し、スポット価格は9万ドル前後まで押し下げられた。これにより、多くの2025年の買い手が含み損に転じた。原価を測定できる上場企業100社のうち、約3分の2が現在価格で含み損を抱えている」と同氏は述べた。

「これは広範な危機を示すものではないが、高値圏での買い増しがもたらす下方リスクや、長期的な上昇見通しに依存した財務判断の弱点について、リスク委員会や取締役会が向き合わざるを得ない状況にあることを示している」。

bitbankで新規口座開設後、1万円の入金でもれなく現金1,000円プレゼント!【PR】

仮想通貨のマイニング関連, ビットコインマイニング, Digital Asset Holdings, デジタル資産