ビットコイン(BTC)マイナーのハット8コープの株価が1月18日に23%以上急落した。内部関係者がハット8株の売却を準備していると主張する未確認のレポートが広まったことが影響したようだ。

ハット8の株価は9.30ドルから時間外取引で7.10ドルまで下落した。売りが始まったのは、アクティビストでショートセラーであるJキャピタルリサーチがハット8に関するレポートを発表したのとほぼ同時だった。同レポートは、11月30日のビットコインマイナーであるUSビットコインコープ(USBTC)との合併が、ハット8の投資家を危険にさらす可能性があると主張した。

Hut 8’s share price tumbled on Jan, 18. Source: TradingView

Jキャピタルリサーチは、自社のウェブサイトでショートサイドに偏っていることを認めているが、最近の7億2500万ドルの合併取引を批判し、USBTCには「法的トラブルの歴史」があり、最近合併したビットコインマイナーの株式の大部分は「公表されていない関係者」によって保有されていると主張した。

「USBTCは、法的トラブルの歴史を持つプロモーターに支えられていることが判明した。USBTCはその短い歴史の中で、ローンの不履行を起こし、2回の政府罰金を支払った。そのうちの1つは証券違反を犯したためだ」とJキャピタルは書いている。

さらに、Jキャピタルは、USBTCのCEOであり、現在ハット8の最高戦略責任者であるマイケル・ホー氏が、証券取引委員会(SEC)によって2019年に「典型的なポンプ&ダンプ」と「詐欺的な計画」に従事したと告発された株式プロモーターであるホーニッグ・グループとの関係を隠していたと主張した

「結局のところ、ハットの株主は、過度にレバレッジをかけたポンプ&ダンプの間違った側にいる痛みを感じる可能性が高いと我々は強く考えている。ビットコイン価格が6万ドルを超えても利益を上げられない最も非効率的なビットコインマイナーを持つことになるだろう」とレポートは結論づけた。

「ショートレポートを検証する方法はない」とクリプトXユーザーのCantonese Cat氏は1月18日の投稿で述べた。「多くの人がパニックで売り出している。本物かもしれないし、パニックかもしれない」。

報告書は、ハットのジェイミー・レバートンCEOがニューヨークのナスダック本社でオープニングベルを鳴らした同日に到着した。これは「U.S.データマイニンググループおよびUSBTCとの全株式合併の完了を祝う」ために行われたという。

市場の逆風によりマイニングしたビットコインの保有を少なくとも一部売却せざるを得なかった多くの仮想通貨マイナーとは異なり、ハット8は自社マイニングのビットコインの蓄積を続けている。1月5日の声明で、ハットは12月に453BTCをマイニングし、その保有量を合計9195BTC(現在の価格で3億7700万ドル相当)に増やしたと報告した

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン