米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げの可能性を示唆したことで、ビットコイン(BTC)は金曜日に11万6000ドルまで急騰した。
パウエル発言受け、6週間ぶり安値から反発
トレーディングビューのデータによると、FRBのジェローム・パウエル議長が政策演説を行ったことで、BTC価格は大きく変動した。
演説は毎年恒例のジャクソンホール経済シンポジウムで行われ、今後の金融政策を示唆する場として注目されていた。
パウエル氏は、インフレと労働市場の現状を踏まえ、「金融政策のスタンスを調整する必要があるかもしれない」と述べた。この発言を受けて市場は即座に反応し、仮想通貨やリスク資産は急伸する一方、米ドルは下落した。
BTC/USDは3%超上昇し、7月10日以来の安値となっていた11万1658ドルから急反発した。
トレーダーのダーン・クリプト・トレード氏は「ハト派的なパウエルの発言を受けてレンジ下限から良い反発を見せた。残りの1日もボラティリティの高い展開が続くだろう」とXでコメントした。
アナリストのキングフィッシャー氏は、下落局面で買いの流動性が吸収されたと指摘した。
トレーダーでアナリスト、ポッドキャストの司会者として知られるスコット・メルカー氏も、「ビットコインは4時間足、6時間足、場合によっては12時間足や日足でも、売られ過ぎRSIに伴う強気のダイバージェンスを示している。いずれも11万2000ドルの重要なサポートラインにある」と述べ、パウエル氏の演説直前に楽観的な見方を示した。
「何が起きても不思議ではないが、強いシグナルがニュースイベントと重なるのは常に興味深い」と続けた。
9月の利下げに向け「舞台を整えた」可能性
パウエル氏の発言を受けて、市場参加者の間では9月の次回会合での利下げ観測が一気に高まった。
「パウエル議長は9月の利下げに向けて舞台を整えているようだ」と、トレーディングリソースのコベイシ・レターはまとめている。コベイシ・レターは25ベーシスポイントの利下げを予想しており、この見方はCMEグループのフェドウォッチツールが示す市場予想とも一致している。
これまでパウエル氏は、インフレ圧力の高まりや米国の通商関税をめぐる不確実性を背景に、タカ派的な姿勢を崩さず、市場は9月の決定を巡って不透明感が強かった。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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