新型コロナウイルス懸念でマーケットが冷え込む中、ビットコインは金(ゴールド)のように安全資産としての役割を果たせていないと指摘されている。しかし、米国の仮想通貨投資ファンドのグレイスケールは、3月2日のザ・コンパウンドとのインタビューの中で、デジタルゴールドもしくは価値保存手段としてのビットコインの役割は「強固」になったと述べた。

グレイスケールのマネージング・ディレクターであるマイケル・ゾンネンシャイン氏は、ビットコインは新時代に突入したと指摘。その理由として、ポートフォリオにビットコインを入れる必要性があると考える機関投資家が増えていることを挙げた。

「機関投資家とよく話すが、彼らは今、ビットコインを質への逃避の一部としてみている。これまでは債券や金がその役割を果たしてきたが、12カ月か18カ月ほど前から彼らの考えが変わってきたようだ」

グレイスケールは、ビットコイン信託(GBTC)を運営している。GBTCは機関投資家の間で人気の投資先で、現在ビットコインの全供給量の約1.5%(約3200億円)を管理している。

GBTC1株当たりに払うプレミアムとビットコイン価格の相関関係は、今後の相場を予測する手法として注目されている

またゾンネンシャイン氏は、アルトコインについても「アクセスしたい投資家は多い」とし、「もし伝統的な機関投資家で競争力を保ちたいのであれば顧客のためにアルトコインにもオープンでなければならない」と述べた。

「今後、どのコインが勝者になるかは分からない」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン