ここに述べられている見解や意見は、あくまで筆者/寄稿者のものであり、必ずしもコインテレグラフおよびコインテレグラフジャパンの見解を反映するものではありません。あらゆる投資や売買の動きはリスクを伴います。意志決定の際には、ご自身でリサーチをお願いいたします。

 今週、韓国大統領府が近い将来仮想通貨取引を禁止する予定はないと正式に発表し、売り圧力が強まっていた市場は安堵したようだ。

 世界で第二位の富豪とされるウォーレン・バフェット氏が仮想通貨は「悪い結末を迎える」を言ったことも価格に影響を及ばさなかった。

 最近の調整局面を買い時ととらえる投資家も多いようだ。仮想通貨取引所大手のバイナンスでは1月10日、1時間で24万人分の口座が開設された。

 だがその一方で反発に力を伴っていないのも確かだ。勢いが弱まっているのだろうか。チャートを分析してみよう。

BTC/USD ビットコイン/ドル

 11日に50日間標準移動平均線を割って以来、再びこれを上回るのに苦労している。正三角形パターンのトレンド線と弱気三蔵パターンのネックラインの間にある重要なサポート圏で現在推移している。

BTC

 ここ数日以内に上昇を開始しなければ、また下落をはじめ12500ドル割れの後8000ドルまで下げる可能性が高い。

 一方でサポート圏で持ちこたえ、20日間指数平滑移動平均線を超えて推移すれば短期的な底が示される。

 非常にアグレッシブなトレーダーは14500ドル抜けで買い、12500ドルにストップロス注文を設定しよう。これは高リスクのトレードになるので、通常の25%のポジションサイズで行おう。

 だが三角形パターン内で推移する限りはっきりしたトレンドは存在しないので、リスクを志向しないトレーダーは様子見としたほうがよいだろう。三角形パターンを上抜けするか、下抜けしてから新規ポジションを構築すべきだ。

ETH/USD イーサリアム/ドル

 イーサは韓国で混乱がおきている間も比較的強かった。イーサ保有者は急いで売るつもりはないということだ。

ETH

 直近のラリー(640.43から1382ドルまで)に対するフィボナッチ・リトレースメントの38.2%値で買いが出てから、上昇トレンドは無傷だ。最近の高値1382ドルを超えようとするだろう。

 1382~1434ドルにあるレジスタンス圏を抜ければ、新たな上昇のはじまりを示す。その場合、目標値の1814.67ドルまで上げるだろう。

 下値メドは20日間指数平滑移動平均線と、1月8日の日中底値である965.18ドルだ。

 1382ドルと1434ドルで強い抵抗を受けるはずなので、新規ポジションはつくることはすすめない。

BCH/USD ビットコインキャッシュ/ドル

 1月10日にレンジを抜けたが、予想に反して3249ドルまで上げなかった。2950ドルで強い抵抗をうけ反落した。

BCH

 現在広がってはいるもののレンジ相場が続いている。上値については2950ドルに需要な抵抗があり、下値については2291ドルが強いサポートになっている。このサポートを割ると次は2072ドルにサポートがある。

 2950ドルを抜けるのを待ってから新規ポジションをつくるべきだ。ここを抜けると高値圏まで行く可能性がある。

 一方で2072ドルを割るとまず1733ドル、次に1200ドルまで下げることになる。    

XRP/USD リップル/ドル

 この三日間、リップルは上昇トレンド線で持ちこたえておいる。1.5ドル付近までの下落では買いが出る状態だ。

XRP

 リップルは現在下降チャネル内で調整している。チャネルの抵抗線を抜ければ、2.85ドルまで上昇する可能性が高い。

 1.76978ドルと1.40463ドルの間が強いサポート圏になっている。(0.22255ドルから3.317ドルまでの直近の上げに対するフィボナッチ・リトレースメントの50%と61.8%値)

 だが現在確固たる買いの条件はそろっておらず、新規トレードは勧めない。     

IOTA/USD IOTA/ドル

 3.032~4.34ドル内のレンジ相場が続いている。11日にもまた、レンジ下限を割ることはなかった。

IOTA

 このレンジより下げることはないだろう。だから3.1ドル付近で買い、2.7ドルにストップロス注文を設定しておくとよい。

 下降トレンド線を抜けたら4.34ドルまでの上昇を試すだろう。4.34ドルを超えると今度はレンジ上限の5.59ドルまで押し上げられる可能性が高い。

 3.032ドルを割って推移するとこの強気シナリオは無効になる。    

LTC/USD ライトコイン/ドル

 未だに正三角形パターンを脱出することができていない。また11日には三角形の下限を割らなかった。

LTC

 ここから三角形パターンの抵抗線がある280ドルまで上げようとするだろう。254ドルを超えると勢いを増すはずだ。サポートはかなり下の215ドルにある。

 現在リスクとリターンの比率でいうと割に合わないのでトレードは勧めない。

 50日間標準移動平均線を割って推移すると弱気転換となる。

XEM/USD NEM/ドル

 前回分析したように、トレンド線までの下落は買われ反発した。ここで入るべきだろうか。

XEM

 11日、トレンド線割れで買いが入った。ここから1.56949ドルと1.68590ドルまで上げるだろう。(2.06278ドルから1.07619ドルまでの下げに対するフィボナッチ・リトレースメントの50%と61.8%値)。

 アグレッシブなトレーダーは現状の1.38ドル付近で買い、昨日底値である1.06ドルにストップロス注文を設定してもよいだろう。リスクとリターンの割合は理想的ではないが、強いサポートのあるトレンド線で買うのは良い戦略だ。

ADA/BTC カルダノ/BTC

 11日、トレンド線割れで買われた。前回の分析でトレンド線からの反発を予想する一方で、底値が確認できるまで様子見することをすすめていた。それでは今買ってよいだろうか。

ADA

 もし反発が0.000057付近で推移すれば、0.00006616と0.00007221まで上昇することが予想される。(直近の下落に対するフィボナッチ・リトレースメントの50%と61.8%値)

 トレーダーは現在の値段で買いを入れ、0.00004にストップロス注文をつけておいてよい。リスクとリターンの割合は理想的ではないが、強いサポートのあるトレンド線上では驚くべき反発を見せることがあるので買いだ。