ブルームバーグのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏によれば、ビットコイン上場投資信託(ETF)が流入ゼロの日を迎えるのは全く普通のことで、製品自体の失敗と誤解されるべきではないという。
セイファート氏は4月16日の投稿で「米国のETFの『大部分』が流入ゼロを記録したが、これは特定のセクターのETFにとって全く普通のことだ」と語った。「ある日に、ETFのほとんどが流入数ゼロを示すのは全く普通のことだ。米国には約3500のETFがあり、昨日はそのうち2903がゼロの流入だった」とセイファート氏は指摘する。
一部の仮想通貨市場ウォッチャーの中には、米国のビットコインETFへの流入が少ないことに懸念を表明する声もあった。今週4月12日から15日にかけて2日連続で流入を見たのは、ブラックロックのビットコインETFだけだった。

セイファート氏によれば、このような流入ゼロは記録方法を考えればあり得ることであり、懸念する必要はないという。
ETFが新たな流入や流出を記録するには、「設定単位(Creation Unit)」として発行される新しいファンドの株式を作成または償還するほどの十分な需要と供給の不一致が必要だという。「これは供給と需要の不一致がある場合にのみ起こる。そしてその不一致は設定単位よりも大きな不一致でなければならない」とセイファート氏は言う。
設定単位は、ETFの株式が作成され、償還される「ロット」だ。「各ETFは異なるサイズの設定単位を持つことができる。現物ビットコインETFの場合、それは5000株から5万株の範囲の株式ブロックだ」と彼は述べた。
過去6営業日のうち4日間で、米国の現物ビットコインETFは純流出を記録し、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)からの売却が新しいファンドへの流入を大きく上回った。ファーサイド・インベスターズからの4月16日のETF流入データによると、GBTCは7940万ドルの流出を経験した。また、ARK21シェアーズビットコインETF(ARKB)も1290万ドルの流出を見た。
4月14日と15日には、全ETFがそれぞれ5510万ドルと3670万ドルの純流出を記録した。

ビットコインETFの最近の純流出の動きとともに、ビットコインの価格が1週間で7.8%下落している。トレーダーや市場の専門家は、中東での地政学的緊張のエスカレーションや、4月20日に予定されているビットコインの半減期イベントを、ボラティリティの主要な原因として指摘している。