5ヶ月連続で減速傾向だったビットコインATMの設置台数が、6月に入って急速に回復している。
コインATNレーダーによると、全世界のビットコインATM設置台数は5月に今年で最も少ない205台となっていたが、6月は10日時点で882台となっている。
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上記のグラフで示すように、5月は2019年並みの低水準となっていた。一方で2020年と2021年は、世界中で仮想通貨に関して適正な規制や採用が進み、順調に上昇していた。仮想通貨価格が過去最高値を記録したもの貢献しただろう。
中国が仮想通貨サービスやマイニングを全面的に禁止したことで一時的に設置台数が減少したものの、エルサルバドルがビットコインを法定通貨化したこともATMの設置台数が大きく上昇した要因だ。
2021年に設置台数はピークを迎えた。同年12月には1971台が設置された。しかし2022年5月には89.75%も下落した。
コインATMレーダーによると、過去2ヶ月で1日あたり23台のビットコインATMが設置されている。
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記事執筆時点で、世界全体で稼働しているのは約38000台だ。仮想通貨ATMは投資家やユーザーに法定通貨とビットコインを交換するための機会を与えるものとして重要だろう。
設置台数の国別シェアで見ると、米国は87.9%でトップで334.3台が設置されている。ブランド別ではジェネシスコインがトップで40.9%。次いでジェネラルバイトが21.6%、ビットアクセスが16.1%、コインソースが5.4%と続く。
一方で、ATMの取引がビットコインネットワークの流動性に貢献しているわけではない。しかし投資家が法定通貨からビットコインを調達することに寄与し、その結果としてATMを設置することは仮想通貨の普及には貢献している。