ブルームバーグでストラテジストを務めるマイク・マクグローン氏によると、米連邦準備制度理事会(FRB)が2022年に金融引き締めを示唆したことは、株式や仮想通貨などのリスク資産に短期的に逆風をもたらす可能性があるが、ビットコイン(BTC)はデジタル準備資産としての価値を投資家に認識されており、株式を凌駕する可能性があるという。

ブルームバーグの「Crypto Outlook」1月号では、FRBの2022年の利上げ計画について、「ビットコイン(対)株式市場のウィン-ウィンシナリオ」の可能性があると表現している。その理由は、S&P500指数が現在、20年以上にわたって60ヶ月移動平均線を超えて最も過大に推移していることと、ビットコインがインフレヘッジとして主流の魅力を増していることに起因しているそうだ。

「伸びきった市場が一般的になっているが、コモディティとビットコインは早期回復をリードしているように見える」とマクグローン氏は言う。「強気相場の持続期間の問題では、ベンチマークとなる仮想通貨が先に出てくると見ている」

FRBは少なくとも現時点での計画では、2022年に3回の利上げを行い、現在8.3兆ドル近くに上る国債と住宅ローン担保証券のFRBのバランスシートを縮小する。

景気刺激策の縮小は通常、株式や仮想通貨を含む広義のリスク資産にとってマイナスと見なされるが、マクグローン氏は、ビットコインがこの環境下でリスク資産の中で上昇する独自のポジションにあると確信しているようだ。

「仮想通貨は、リスク資産と投機資産の中でトップクラスだ。リスク資産が下落すれば、FRBのインフレ対策に役立つ。世界的な準備資産となったビットコインは、そのシナリオにおいて主要な受益者となるかもしれない」

より広い仮想通貨市場の中で、マクグローン氏は、ビットコインやイーサ(ETH)、ドルペッグされたステーブルコインという「不朽のトリオ」が年間を通じて優位性を維持すると予想していると述べた。
 

BTC/USD is in a clear downtrend that has accelerated following the release of the FOMC minutes.