23歳の仮想通貨ユーザーが、世界の金融リテラシーの意識を高めるため、世界最高峰エベレストの頂上にビットコイン(BTC)のロゴが入ったオレンジ色の旗を掲げる計画だ。
2月28日のX投稿でダドバン・ユスフ氏は、4月から5月の間に世界最高峰の山を登頂し、頂上でBTCの旗を掲げた後、基地キャンプに持ち帰る意向を明らかにした。この旅は「金融教育へのアクセスにおける世界的な格差」を浮き彫りにすることを目的としているという。
ユスフ氏は2011年に約340ドル相当のビットコインを購入し、後にイーサリアム(ETH)や非代替性トークン(NFT)にも投資した。イラク生まれで、現在はドバイを拠点にビジネスを展開しており、2022年1月時点での純資産は3億ドルを超えているという。
エベレストでは近年、オーバーツーリズムが問題となっている。ソーシャルメディアで注目されて以来、多くの初心者クライマーが厳しい条件に備えずに来るケースが増えている。2023年には18人が世界の頂点への到達を試みて死亡し、多くは「デスゾーン」と呼ばれる標高8000メートル以上でのことだった。特に、登山者が酸素ボンベ、食料、キャンプ用品、排泄物を途中で捨てることにより、エベレストのゴミ問題も深刻化している。ユスフ氏は、標高8849メートルの頂上に到達する計画において、すべてを下山時に持ち帰るとしている。
「旗を含め、痕跡を残さないことにコミットしている」とユスフ氏はコインテレグラフに語った。「エベレストの手つかずの環境を守ることは私にとって非常に重要だ。最小限の影響を確保し、足跡だけを残すようにする」。
さらに彼は「ビットコインは私の人生に入ってから根本的に変えてくれた。ビットコインが過去最高値に近づく中、私は世界の頂上でビットコインの旗を掲げる予定だ」と述べた。
他の登山者も、山頂で仮想通貨のプロモーションを試みている。2018年には、3人の仮想通貨愛好家がエベレストの頂上に仮想通貨ウォレットを設置する計画を実行したが、同行していたシェルパの一人が下山中に死亡した。2023年には、金融リテラシーの意識を高めるための一環として、ビットコインで部分的に資金を調達し、タンザニアのキリマンジャロ山頂に登頂した登山者もいた。
発表時点で、ビットコインは2024年の高値64,000ドルに一時的に急騰した後、61,000ドルを下回っている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン