10日にイーサが4000ドルを突破し、その他にも複数のアルトコインが史上最高値を更新した。こうした過熱気味と言える状況の中でも、データはまだまだ買い意欲を示している。

トレーダーは資金投入準備

ビットコインは60000ドルのレジスタンスをテストする兆候を示しているが、取引の熱はアルトコインに向いている。

ドージコインをはじめとするいくつかのアルトコイン価格は先週から冷え込み始めているが、トレーダーは疲弊してるわけではないようだ。アナリストのレックス・モスコフスキー氏は、取引所に流入するステーブルコインが数ヶ月に渡り増加傾向にあることを指摘している。

このことは、トレーダーが様々な仮想通貨のポジションの準備をしていることを示す。

取引所全体でのステーブルコインの準備金は、ここ数日で115億ドルを超える最高値を更新しており、記事執筆時点ではわずかに反落しているものの110億ドルを維持している。

モスコフスキー氏はツイッターで「取引所のステーブルコインは最高値付近を維持している」と話し、次のように指摘した。

「ブラックスワンのようなイベントがない限り、現在の上昇がすぐに終わるとは思えない」

52000ドルが底値か

以前、コインテレグラフでは取引所のオーダーブック、特にバイナンスの取引板の構成から、5万ドル以上では入札が少ないことを示した。

しかし、現在はビットコインのクジラ(大口投資家)が5万4000ドルから5万8000ドルでポジションを積みましていることが分かった。
 

Bitcoin whale clusters. Source: Whalemap/ Twitter

クジラの動向を調査するホエールマップによると、上記のポジションで最も大きいクジラクラスターは58000ドルの12万BTCであることがわかる。

仮想通貨トレーダーは仮想通貨の強気の動きが続くことを示すようにステーブルコインを取引所に送っているようだ。

ホエールマップはコインテレグラフに対して「累積するクジラクラスターやNVT(Network Value to Transaction Ratio、市場のピークを見極めようとする指標)、そのほかのオンチェーン指標から52000ドルが底値であることを示している」と話し、「ビットコインの強気相場は終わっていない」と指摘した。