著名な投資家でミラー・バリュー・パートナーズ創立者であるビル・ミラー氏は、『フォックス・ビジネス』の独占インタビューで2月28日、仮想通貨市場における急落については楽観視しているとし、なぜそれが投資家にとって脅威ではないのかについて語った。

 自身をビットコインの「信奉者」や「伝道者」というより「観察者」であるとするミラー氏は、ビットコインを歴史上の他の主要な発明技術と比較して次のように述べた。

 「ビットコインで観察されるのは、それが、印刷機、鉄道、電気、1920年代のラジオ、バイオ技術、インターネットといった、すべての破壊的インパクトをもつ革新的発明技術が通ってきた非常に由緒ある軌跡をたどっている事実だ」。

 ウォール街の多くの投資家たちが仮想通貨は2000年のナスダックを上回るバブルであると懸念し、ビットコインは今年1000ドルにまで落ち込むとの予想さえある。一方でミラー氏は、市場にとってこの「バブル」は新テクノロジー構想が受け入れ可能なものであるか否かを測るために、実質的に必要なものであると述べた。

 ミラー氏は「資金を流入させこのイノベーションが実際の使用に耐え得るものであるかを測るために、バブルが必要」とエベレット・M・ロジャーズ著『イノベーションの普及』の概念を引用しながら述べた。

 ミラー氏は、ビットコイン価格が2万ドルという最高記録にまで急上昇した17年12月に、自身のヘッドファンドのほぼ50パーセントをビットコインに投資したと述べた。同氏は17年7月のあるインタビューでは、14年以来、自身の資産の1パーセントという控えめな額をビットコインで所有していると語っていた。

 ウォール街の他の投資家たちは、ミラー氏の仮想通貨に対する楽観視に共感を示していない。大手投資銀行メリルリンチは18年1月に、「商品の適合性や適格性基準に関する」懸念に言及し、同社の投資アドバイザーに対してクライアント向けの仮想通貨関連投資を禁じた。