運用資産総額が1兆円を超える米投資ファンドのスカイブリッジ・キャピタルでCEOを務めるアンソニー・スカラムーチ氏は、ビットコインは金よりも優れていると主張している。
18日にCNBCのインタビューに応えたスカラムーチ氏は、ビットコインの将来性を強調した。
「世界は変化している」
2021年にビットコインが急騰したことで、世界中の政府が大量にお金を刷ることに対し、金(ゴールド)価格が下落していることで、ゴールドが犠牲になっているのではないかとの憶測が出ている。
スカラムーチ氏はこうした動きから、ゴールドは4000年もの間、価値の保存手段として捉えられてきたが、今後はそうはならないと主張した。
同氏はCNBCのホストであるジョー・ケルネン氏に対し「世界は変化している。」と述べた。

スカラムーチ氏のこのコメントは、ピーター・シフ氏など金支持派の反感を買っている。シフ氏はビットコインは成功することはないと繰り返し主張しており、中央銀行の経済政策から逃れる唯一の方法は金であると考えているからだ。
スカラムーチ氏はインタビューの中で、ビットコインはデジタル上の通貨としての利点を強調した。
「研究を進めれば、多くの点でビットコインがゴールドよりも優れていることが分かる。簡単に保管でき、送金も即時に行える。ビットコインの価値や信頼できるネットワークが拡大している」

さらに「大量に保有する必要はなく、一部を持っているだけでいい」と保有を勧めた。
現在のビットコインユーザーは約1億2500万人で、2025年には10億人に達すると予想されている。
機関投資家の採用拡大
スカイブリッジは2020年12月にビットコインファンドを立ち上げた。当時はビットコインの価格が3万ドル突破に向けて急騰していた時期だ。
以降、機関投資家の参入は加速している。今週にはモルガン・スタンレーが富裕層や法人顧客向けにビットコイン投資商品を販売することが明らかになった。
既報のように、NYDIGのロビー・ガットマンCEOは近く「大きな発表がある」とほのめかしている。