キーポイント:
ビットコインは週末の終値にかけて、スポット価格付近に集中する流動性を狙って下落
一部の市場関係者は、BTCの注目価格帯として9万5000ドル以下を想定
注目は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金利決定
ビットコイン(BTC)は5月4日の週末終値に向けて9万5000ドル付近まで下落し、マクロ要因によるさらなる下落への警戒が広がっている。
10週ぶり高値の後、ビットコインの清算が加速
コインテレグラフ・マーケッツ・プロとTradingViewのデータによれば、BTC/USDは複数月ぶりの高値から後退し、5月の取引開始時点に近づいている。
スポット価格周辺に集中した流動性を突いたことで、ボラティリティ(価格変動)の拡大が予想され、市場参加者の間では注目価格帯に関する議論が交わされた。
「ロングポジションは95,700~96,000ドルに密集し、ショートは96,500~97,000ドルに集中している。現在価格(約96,200ドル)付近は磁場のようなものだ。これらの価格帯が試されることで乱高下が予想される」と人気トレーダーのTheKingfisherはXで指摘している。
CoinGlassの最新データでは、97,200ドル付近に売り注文が集中しており、価格はこの流動性と衝突している状況が示されている。
先週も複数回の「流動性狩り」が発生しており、一部のトレーダーは、10万ドルという節目が近づく中で同様の動きが続く可能性を見ている。
$BTC
— NiFτy (@niftyinvest) May 4, 2025
Gap and tap before liquidity grab at $100k is what I’m looking for here https://t.co/akVEzc3Aaj pic.twitter.com/igCptK8VIp
また、トレーダーのBitBullは「94,000~97,000ドルのポジションが週末に清算された」とまとめた。
新たな下落の可能性について、トレーダーでアナリストのミカエル・ファン・デ・ポッペ氏は、これまでの上昇トレンドを維持したままサポート水準を再確認する余地は十分にあると述べている。
「BTCが91,500~92,000ドルを維持できれば、新たな史上最高値(ATH)に向けた動きが継続すると見ている。以前のサポート帯が再びサポートとして機能する形だ」と同氏はXで述べた。
FRBの利下げ判断を前にビットコインは下押し圧力
新週に入ると、米連邦準備制度理事会(FRB)の金利決定が控えていることから、市場ではボラティリティ上昇への警戒感が強まっている。
コインテレグラフが報じたように、このイベントは市場心理に大きな影響を与える可能性があり、景気後退への懸念やトランプ大統領からの圧力、FRB関係者によるタカ派的な発言が交錯している。
NOTE: In less than a month, Trump has pressured Powell and the Fed to lower interest rates three times already... pic.twitter.com/qaQc7zJnuw
— André Dragosch, PhD⚡ (@Andre_Dragosch) May 2, 2025
とはいえ、CMEグループのFedWatchツールの最新データによれば、5月7日のFOMC会合での利下げの可能性は依然として低い。
ポッペ氏は「FRB会合前の週には、暗号資産やアルトコインが調整しやすい傾向がある。今回は火曜日あたりで調整が終了し、再び上昇に転じるのではと見ている」と述べている。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。