海外の大手仮想通貨取引所バイナンス(Binance)が2月4日、米フォーブス社と同社に在籍する2人のジャーナリストに対する名誉毀損訴訟を取り下げた。

バイナンスは昨年11月、同社が意図的に米国の金融規制当局の目をそらすように努めたとする記事を受け、フォーブスとジャーナリストのMichael Del Castillo氏とJason Brett氏を訴えていた。

今回バイナンスはニュージャージー州の連邦地方裁判所に対し自主的に提訴を取り下げる旨の通知書を提出。同文書に取り下げ理由は明示されていない。

フォーブスの記事はバイナンスの元従業員の一人から流出したとされる「対米国金融規制当局戦略」ともいえるスキームを記した資料を取り上げ、同社の姿勢を問題視していた。

これに対しバイナンスは「誤解を招くような中傷的な記述が多数含まれている」と主張していた。

バイナンスの広報担当者はコインテレグラフに対し、今回の訴訟取り下げ通知は「偏見なし」という条件つきであり、フォーブス記事の主張に対する同社の立場は変わっていないとしている。

「バイナンスは2020年10月29日付けのフォーブスの記事が虚偽であり誤解を招くものであると断固として信じています。当社がフォーブスに対する訴状で述べたように、バイナンスは適用されるすべての法律と規制を遵守することを約束しており、それに反するフォーブスの主張は正しくない。しかしユーザーに可能な限り最高のサービスを提供するために、特に空前の成長を遂げているこの時期に、当社は現時点では訴訟を追求していません。」