16日の仮想通貨市場は主要通貨が軒並み下落する展開となった。時価総額トップ3のビットコイン(BTC)、イーサ(ETH)、XRPは24時間比で1.4~2.3%の下落となった。
出典:Coin360
仮想通貨が振るわない結果となったが、株式市場は好調だ。15日の米株式市場はJPモルガンなどが好調な決算だったことで反発。株価指数S&P500は4週間ぶりの高値を付けた。
この結果に頭を悩ませているのが、ビットコイン強気派として有名なファンドストラット創業者のトム・リー氏だ・
リー氏は最近、ビットコイン価格とS&P500との関係性に注目。S&P500が上昇すれば、ビットコイン価格も上昇するとの説を展開している。
ビットコインは、一般的に言われている「リスクヘッジ」や「安全資産」ではなく、「リスクオン資産」だというのがリー氏が唱えるところだ。
しかし今回S&P500が上昇したものの、ビットコインは下落した。
この点をツイッター上で突っ込まれたリー氏は、「S&P500は、“決定的な”ブレイクアウトをする必要がある」とし、まだS&P500は「レンジ内取引」だとコメント。リスクオン資産としてのビットコインの本領発揮はこれからだという見方のようだ。
ビットコイン取引高は振るわず
「仮想通貨市場は渋い状況だ。仮想通貨の取引高がパッとしないよ…」。
eToroのシニアマーケットストラテジストのマティ・グリーンスパン氏は、主要な取引所でビットコインの取引高が減少している点を指摘する。
グリーンスパン氏は、メッセ―リのデータを引用し、トップ10の仮想通貨取引所でのビットコインの取引高が2億ドル未満だと指摘。数か月前のピーク時(40億ドル)から大幅に下がっている。
またP2P取引のローカルビットコインやビットメックスの取引高も低調だ。
グリーンスパン氏は「投資家がどこかに外出してるんじゃないか」とこぼす。
バイナンスのBTC先物は過去最高に
その中で、活発な取引の様子を見せているのが、バイナンスのビットコイン先物だ。
仮想通貨分析企業のSkewによれば、15日の取引高は7億ドルを越え、過去最高の取引高となった。
出典:Skew, バイナンスのBC先物の取引高