仮想通貨ビットコイン、リスクヘッジ説に陰り S&P500への注目度高まる

8500ドル付近での取引を続けるビットコインだが、今後の値動きを探る上で米株価指数のS&P500への注目が高まっている。

(出典:Coin360「ビットコイン/米ドル(1日)」)

「リスクオン資産」説

ビットコインはS&P500のように「リスクオン資産」という説を唱え始めたのは、ファンドストラット代表のトム・リー氏だ。

同氏は、ビットコインが誕生して以降、S&P500がマイナスだった年はビットコインのリターンも平均マイナス19%で、S&P500が15%以上上昇した時なビットコインの平均リターンは1800%だったと指摘。ビットコインを「リスクヘッジ」や「安全資産」と見る人々にとっては「不都合な真実だ」と主張した。

このリー氏の理論に賛同する人は増えている。これまで2013年のキプロス危機の時にビットコインが避難通貨として機能したと言われてきたものの、最近は、歴史的に見て避難通貨として機能する方が例外なのではと言われ始めている。米仮想通貨・ブロックチェーンメディアのザ・ブロックのライアン・トッド氏もその1人だ。

今後のS&P500

そうなれば、気になるのは今後のS&P500の動向だ。

ファンドストラットによると、米国景気後退論者は、「トランプ大統領が嫌いな人」、広告収入を上げたい「メディア」、「民主党の大統領選候補」、「金の投資家」、「債券保有者」などが含まれており、慎重に見極める必要がある。そうした人々は、「ブレグジット」や「トランプ大統領の予測不可能な行動」、「逆イールドカーブ」、「世界的な景気後退サイクル」などを指摘するが、ファンドストラットはほとんどをマーケットは織り込み済みとみている。

また、経済が拡大している時にFRB(米連邦準備理事会)の利下げする場合、歴史的にみて100%リターンが得られるというデータもある。

さらに米中貿易戦争のビットコインへの影響に対する見方も変わることになるだろう。

現在の交渉が決裂すれば、リスクヘッジ論者にとってはビットコインにとってプラス材料。一方、リスクオン資産と見るものにとってはマイナス材料となり、S&P500とともにビットコインも下げるとみるだろう。