世界最大の取引量を誇る仮想通貨取引所バイナンスは、米国の仮想通貨ETF提供会社フランクリン・テンプルトンと提携した。

バイナンスは水曜日に発表し、両社は証券のトークン化とグローバル取引インフラの融合を探るとした。

「我々の目標は、トークン化を概念から実務へと移行させ、決済、担保管理、ポートフォリオ構築においてスケール効率を実現することだ」と、フランクリン・テンプルトンのデジタル資産責任者ロジャー・ベイストン氏は述べた。

この提携を受け、バイナンスは年内に証券トークン化商品を発表する予定だと広報担当者がコインテレグラフに語った。

ポートフォリオの共創

「バイナンスと協力することで、グローバル資本市場の要件を満たす革新的な商品を提供し、未来のポートフォリオを共に創造できる」とベイストン氏は述べた。

また、フランクリン・テンプルトンのイノベーション部門責任者サンディ・コール氏は、トークン化技術が「周縁から金融の主流へ」進化していることを指摘し、提携の重要性を強調した。

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Source: Binance

「我々はブロックチェーンを既存システムへの脅威ではなく、それらを再構築する機会と捉えている」とコール氏は述べ、さらに次のように付け加えた。

「バイナンスと協力することで、ベンジー・テクノロジー・プラットフォームのような機関投資家向けソリューションを幅広い投資家に届け、伝統的金融と分散型金融の橋渡しができる。」

提携の一環として、フランクリン・テンプルトンは規制に準拠した証券トークン化の専門知識を提供し、バイナンスはグローバルな取引インフラと投資家基盤を提供する見通しだ。

「目的は、投資家の進化するニーズに応える革新的なソリューションを提供し、資本市場において効率性、透明性、アクセス性を高め、競争力のある利回り創出と効率的な決済を実現することだ」と発表文は述べている。

バイナンス、1日220億ドルの取引を処理

コインゲッコーによると、発表時点で、バイナンスは世界最大の仮想通貨取引所であり、1日あたり220億ドルの取引を処理している。

取引量ベースでは、バイナンスはコインWやMEXC(それぞれ1日あたり約50億ドル規模)を大きく上回っている。

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Top five exchanges by daily trading volumes as of Sept. 10. Source: CoinGecko

フランクリン・テンプルトンは米国の大手投資会社で、2025年8月時点で1.64兆ドルの資産を運用している。同社は米国で最初にスポット型ビットコインETFを発行した企業の一つとして知られ、2024年1月にグレースケール・インベストメンツやブラックロックと並んでフランクリン・ビットコインETF(EZBC)を上場させた。

今回のバイナンスとの証券トークン化事業での提携は、トークン化の潮流が進む中で、伝統金融と仮想通貨業界の大手企業による協業の新たな節目となる。

今週初め、ロイターは米国の証券取引所運営会社ナスダックが、ウィンクルボス兄弟が創業した仮想通貨取引所ジェミナイに5000万ドルを投資したと報じた。ジェミナイはすでに世界的にトークン化サービスを展開している。

また月曜日には、ナスダックが米証券取引委員会(SEC)に対し、トークン化株式を自社プラットフォームに直接上場できるよう規則変更を申請した。

今回の発表は、米国のバイナンス子会社バイナンスUSがイーサリアムやソラナなど20以上のステーキング対象銘柄で特定のペアの取引手数料を無料化したことを発表した直後に伝えられた。

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