ステファニー・カボシオラス氏がバイナンス・フランスのエグゼクティブディレクターを辞任した。今年だけで少なくとも10人の上級幹部がバイナンスを去ったことになる。
10月19日にX(旧ツイッター)で、バイナンス・フランスのデイビッド・プランセイ社長がカボシオラス氏の退任を確認し、カボシオラス氏が同社で果たした役割に感謝の意を表した。「ステファニーにはバイナンスフランスへの大きな貢献に感謝し、次の挑戦に最善を祈る」とプランセイ氏は書いている。
カボシオラス氏は2022年4月にバイナンスに加わり、フランス部門の法務責任者として活動した後、同年11月にエグゼクティブディレクターに昇進した。バイナンスの広報担当者は、フランス拠点の事業は引き続き成長し、カボシオラス氏の退任が「業務に何の影響も与えていない」とコインテレグラフに語った。
仮想通貨取引所に参加する前、カボシオラス氏はカナダのケベック州の大部分の金融規制を担当する金融市場当局の法律顧問だった。
バイナンス・フランスを巡っては、今年6月にフランスの検察当局から「重大なマネーロンダリング行為」を理由に調査を受けていたと報道されていた。
カボシオラス氏の退任により、カボシオラス氏は今年だけでバイナンスを去った少なくとも10人の上級幹部の一員となった。7月6日には、バイナンスの最高戦略責任者のパトリック・ヒルマン氏、法務担当最高責任者のハン・ウン氏、そしてバイナンスのマーケティング・コミュニケーション担当のグローバル副社長であるスティーブ・ミルトン氏がそれぞれ退任を発表した。
バイナンスの法的問題は、米国の規制当局からの訴訟が相次いだことでさらに悪化した。3月には商品先物取引委員会(CFTC)がバイナンス、バイナンスCEOのジャオ・チャンポン氏およびその関連会社を規制違反で訴えた。6月には証券取引委員会(SEC)が、ジャオ氏、バイナンス、およびその関連会社を未登録の証券ブローカーとして運営したとして訴えた。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン