協定世界時(UTC)の5月21日午前8時(日本時間で午後5時)に、9億3000万ドル相当のビットコイン(BTC)の週間オプションの有効期限が切れる。業界リーダーのデリビットが90%のシェアを持っているが、最近の市場下落は弱気派に多くの力を与えたかもしれない。
トレーダーやアナリストが過去最高値である6万4900ドルから53%下落した理由を懸命にみつけようとしている。
ExoAlphaのCIOであるデビッド・リフシッツ氏は最近の市場を次のように説明している。
「これは、不合理な強気相場、シットコインの狂乱、その他の悪ふざけの数か月の最後に流出が起こったようにみえる」
調整は非常に強力だったため、投資大手グッゲンハイムの最高投資責任者が仮想通貨市場を「チューリップマニア」と呼ぶなど、熱心なビットコイン支持者でさえ手のひらを反すようになった。
値動きの背後にある理由に関係なく、4万5000ドルや4万6000ドルで売却することができたトレーダーは祝杯を挙げているだろう。

現在のセットアップは、コール(買い)オプションと弱気のプット(売り)オプションの間でバランスが取れているように見えるが、ビットコインの30%下落により、過去2週間で弱気派が優勢なようにバランスがシフトしている。
11,872のコールオプションのうち、4万4000ドル以下のストライクを使用して作成されたのはわずか15%だ。残りの85%が無価値になったことを意味している。4万4500ドル以下の強気の1850のコールオプションは7500万ドルの建玉となっている。
一方、プットオプションの88%は3万6000ドル以上のストライクをもっている。これらのオプションにより、買い手はビットコインを固定価格で売却できるため、弱気派の戦略で最も一般的に使用される。
弱気派のアドバンテージは来週にも波及か
先物契約とは異なり、負けたポジションを翌週にロールオーバーしてもあまりメリットはない。有効期限が近づくにつれ、ビットコインを5万ドルで購入する権利はいまのところ事実上無価値である。それが、弱気派の現在のアドバンテージが引き続き圧力をかけ続ける理由となる。
全体として、3万6000ドル以上のプットオプションは、建玉で4億ドルになる。弱気のオプションを支持する3億2500万ドルの差は、金曜の満期が近づくにつれ、アドバンテージとなる。
ただし、月次オプションが通常ほとんどのアクションを処理することに注目するのが重要であり、5月28日は19億5000万ドルの建玉がある。それを考慮するのは時期尚早だが、来週の3万8000ドル以下のコールオプションがほとんどないことを考えると、弱気派が市場に圧力をかけ続けるだろう。
ここに表示された見解および意見は、著者のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資とトレーディングにはリスクが伴うため、意思決定の際に独自の調査を実施する必要があります。