英国に拠点を置く大手銀行のバークレイズは、仮想通貨のトレーディングデスクを開設に向け準備していることを否定した。否定のコメントは2人の従業員がリンクドインにデジタル資産プロジェクトに携わっていることを削除した後に作成された。ビジネスインサイダーが6日にレポートしている。
ビジネスインサイダーによると、バークレイズに勤めているマシュー・ジョブ・デュバル氏とクリス・テイラー氏の2人は、リンクドインに仮想通貨関連の業務を書き込んでいた。
デュバル氏は「デジタル資産プロジェクト」に所属しており、「バークレイズのマーケットビジネスにデジタル資産のトレーディングデスクを組み込むためのビジネスプラン作成のために雇われている」と書いていた。
しかしビジネスインサイダーがバークレイズにコメントを求めた後、デュバル氏は情報を削除した(情報自体は「正確」だと確認されているにも関わらず)。テイラー氏は、リンクドインにデジタル資産プロジェクトの責任者と書いていたが、コメントを拒否した。
コインテレグラフがバークレイズにコメントを求めると、「仮想通貨トレーディングデスクの計画はない」と回答した。
記事執筆時点で、デュバル氏とテイラー氏のリンクドインのプロフィールには、「デジタル資産」に携わっていると書かれているが、仕事の詳細についての情報は掲載されていない。
今回の件は、実態としては積極的なアプローチをしているものの、経営レベルでは仮想通貨への関心を否定するという大手銀行の最近のトレンドを示すものだろう。
今週にはブルームバーグが匿名の関係者の話として、ゴールドマン・サックスが仮想通貨のカストディ(保管)サービスを検討中だと報じた。しかしゴールドマン側はデジタル資産については「結論に達したわけではない」とコメントした。
また世界最大の運用会社のブラックロックでは、ラリー・フィンクCEOが「クライアントは仮想通貨にまったく関心がない」と語る一方で、社内にビットコインを評価するワーキンググループを結成していると報じられている。