英スタンダードチャータード銀行は仮想通貨プラットフォーム「ゾディア(Zodia)」の新たな資金調達を行った。同行が支援する仮想通貨カストディ子会社「ゾディアカストディ」は、シリーズAラウンドで3600万ドル(約48億円)を調達したとブルームバーグが4月27日に報じた

SBIホールディングスが今回の資金調達を主導しゾディアの第二位株主となった。

ロンドンを拠点とするゾディアはスタンダードチャータードとノーザントラストの支援を受けており、スタンダードチャータードが同社の90%の持ち株を保有していた。ゾディアカストディのジュリアン・ソーヤーCEOによると、資金調達後も同行は主要株主であり続けるという。

ソーヤーCEOは、子会社が一定の規模に成長した後に外部資金を調達するのはスタンダードチャータードのベンチャー戦略上一般的だと強調し「銀行支援を受けることが戦略の一部」と語った。

今後ゾディアはサポートする仮想通貨の数を増やしたり、中東などの新たな市場に進出する。一方で規制の不確実性から米国市場は避ける計画だ。

ソーヤーCEOは、米国でどういった仮想通貨が証券とみなされるかについての明確さが欠けていると指摘。「米国がその明確にすることを期待しているが、現状どのようになるかは判断が難しい」と語った。

今回の資金調達に先立つ2月、ゾディアはSBIホールディングスとの合弁事業を設立している。合弁事業はSBIの仮想通貨関連部門であるSBIデジタルアセットホールディングスが51%、ゾディアカストディが49%を所有している。

英国最大手の銀行の一つであるスタンダードチャータードは、2020年にビットコイン(BTC)などの仮想通貨に対する機関向けカストディサービスを提供する計画を発表している。

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