韓国メディア「ザ・コリア・タイムズ」の7日の報道によると、韓国の中央銀行である韓国銀行が2021年にも中央銀行デジタル通貨(CBDC)の試験流通を開始することが明らかになった。
韓国銀行が仮想環境でデジタルウォンの流通をテストするもので、韓国銀行の情報筋は、現時点では第3者の関与はないことを強調し、次のように加えた。
「CBDCは仮想世界で発行・流通され、様々な状況下で多くの取引シナリオをテストすることになるだろう」
コインテレグラフが報じたように、韓国中銀は今年3月に22ヶ月間に及ぶCBDCのパイロット計画を開始。今回の流通プログラムは最終段階である第3フェーズのもので、当初のロードマップ通りに順調に試験が進んでいるようだ。
第1フェーズは7月に完了し、CBDCの要件定義と設計、プロジェクトの実施に必要な技術の見直しを行った。
第2フェーズは現在進行中。ビジネスと関連プロセスを分析している。第2フェーズは2020年末ごろまで実施した後に第3フェーズに移行する予定だ。
韓国のパイロット計画は順調に進んでいるものの、韓国銀行はパイロット計画が完了したとしてもCBDCを発行に向けて進めるかどうかはまだ確定していないという。ただし、国内外の市場環境が急変した場合に備え、十分な準備をしておきたいとしている。
現地の報道では世界に先駆けて進んでいる中国のデジタル人民元が一般化されれば、韓国の加盟店が決済手段として受け入れざるを得なくなり、韓国でもCBDCの発行に向けてさらに前向きになるとされている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン