日本銀行の黒田東彦総裁は、ブルームバーグとのインタビューの中で、ビットコイン(BTC)について言及。そのボラティリティの高さから決済手段としては適切ではないと考えているようだ。

「暗号資産はたくさんあるが、裏付け資産を持っていないため、値動きが激しく、基本的に決済手段としてはほとんど利用されていない」

黒田総裁は、ビットコインについて「取引のほとんどが投資あるいは投機を目的としており、足元では価格の変動が非常に大きくなっている」と述べている。

黒田総裁のビットコイン批判は、ビットコインが4月中旬に過去最高値である6万4000ドルから50%以上の下落を経験したことから出ているようだ。

その一方で、ステーブルコインについては「ビットコインのような暗号資産とは性格が違う」と述べ、「便利な決済手段になり得る」との考えを示している。

海外のほかのセントラルバンカーからも仮想通貨についてネガティブな評価は出ている。欧州中央銀行のルイス・デ・ギンドス副総裁は5月はじめ、仮想通貨は「ファンダメンタルズが非常に弱い資産であり、ボラティリティの影響を多く受ける可能性がある」と指摘。仮想通貨は本当の投資ではないと主張していた