100倍レバレッジ取引で有名な仮想通貨取引所ビットメックスのアーサー・ヘイズ氏が18日、FRB(米連邦準備理事会)による臨時の資金供給を受けて「ビットコイン2万ドルに備えよ」と発言した。ヘイズ氏はビットコインの強気相場が始まる前の3月にもビットコイン回復を予言していた。

FRBの資金供給

米国の短期金融市場では、連日、銀行などが資金調達する際に支払う翌日物レポ金利が上昇。一時は通常の約4倍である10%をつけた。レポ取引では、現金を持つ側が米国債などと引き換えに現金を貸す。今回のレポ金利の上昇の背景には、金融市場で借り手の需要が高いまま、現金を持つ側が少なくなったことがあるとみられている。

この事態を受けてニューヨーク連銀は、臨時の資金供給を実施。レポ取引を使って、531億5000万ドルを市場に供給し、金利の引き下げに動いた。また、18日にも最大750億ドルを供給する準備があることを発表した。

ヘイズ氏は、この臨時の資金供給について「QE(量的緩和)が来ている」と表現。「再びFRBが宗教を始めたら、ビットコイン2万ドルに向けて準備せよ」と述べた。

ヘイズ氏は「冬の時代」が続いていた今年3月、FRBが金融緩和に路線変更をしたことを受けて、ビットコインは年末にかけて青信号が灯もり始めるだろうと予想。その理由として、「全能な中央銀行」による「フリーマネー」の注入によって、「新時代の宗教」であるトロンをはじめとして仮想通貨相場にもマネーが流れるとみていた

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明日早朝にFOMCの結果

レポ取引とは別に、明日日本時間の早朝にはFOMC(連邦公開市場委員会)の結果が発表される。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、投資家はFRBによる0.25ベーシスポイントの利下げを見込んでおり、焦点はFOMCのメンバーが年内にもう一度利下げをすると見込むことになるかだ。

既報の通り、トランプ大統領は、マイナス金利を含めて対応するようにFRBに対して強硬な姿勢を続けている

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