多国籍テクノロジー企業のアップルが、FTX元CEOであるサム・バンクマン-フリード氏(SBF)を扱ったマイケル・ルイス氏の新刊についての映像化権を取得するために500万ドル(約7.3億円)を支払ったと報じられている。

9月7日のザ・アンクラーの報道によれば、アップルは新著『Going Infinite: The Rise and Fall of a New Tycoon』の権利を獲得した。この本は10月3日に出版される予定で、これはSBFのニューヨークでの裁判が始まる日だ。ルイス氏はマイアミでのビットコイン2023カンファレンスで10月の出版を目指すと語っていた

Michael Lewis’ book on Sam Bankman-Fried, scheduled for publication on Oct. 3. Source: Amazon

また、ザ・アンクラーは映画監督のナネット・バーシュタイン氏がドキュメンタリーを制作中であると報じている。同氏はプログラマーで暗号資産のエバンジェリストだったジョン・マカフィー氏(2021年に刑務所で死亡)や、元国務長官のヒラリー・クリントン氏の映画を手掛けている。バンクマン-フリード氏は、高い注目度と独特のファッションスタイル・髪型のため、刑事裁判中および裁判後に多くのドキュメンタリーで取り扱われる可能性がありそうだ。

しかし全米脚本家組合や俳優組合などによるストライキが続いているため、これらの映画がどのように進行しているのかは不明だ。労働組合のメンバーは、ストリーミングメディアからのロイヤリティや、将来の業界でのAIの使用について解決するよう要求している。

バンクマン-フリード氏の物語は、仮想通貨取引所FTXの破綻とバハマでの彼の逮捕よりも前から大きな話題となっていた。多くの人々は、同氏を、アラメダリサーチとFTXで数十億ドルの資産を管理するまでに成長した新星と見ていた。

仮想通貨業界で注目されている人物を特集したドキュメンタリーには、Netflixの「Trust No One: The Hunt for the Crypto King」がある。これはQuadrigaCXの創設者であるジェラルド・コットン氏がインドへの旅行中に死亡したとされる事件を扱ったものだ。または昨年にはコインベースの共同創設者兼CEOのブライアン・アームストロング氏を扱ったドキュメンタリーも製作されている。ハリウッドのストライキ前には、バンクマン-フリード氏とバイナンスのジャオ・チャンポンCEOとの関係についての映画が制作中だと報じられている

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン