分散型金融分散型取引プロトコル0x(ゼロエックス)が、その運営や統治を分散化する計画を打ち出した。具体的には、コミュニティがその資金を管理するモデルに移行していくようだ。立ち上げ時には現在の運営体であるゼロエックスラボが資金を供給する。

同社が発表した声明は「すべての価値が自由に流動するトークン化された世界を創造するというミッションを続ける中で、0xラボはDAO(分散型自律組織)によって管理される金庫にシード資金を提供する」としている。

0xラボのプロダクトマネージャーであるセオ・ゴネラ氏は「2017年に0xのガバナンストークンであるZRXを導入したときに、プロトコルの漸進的な分散化に関するビジョンを共有していた。以来、ZRXトークン保有者が財務管理からプロトコルのアップグレードの推進に至るまで、プロジェクトのあらゆる側面を完全にコントロールできるようになることを想定してきた」とコメントしている。

最近0xの活動は活発化してきた。先月メインネットのv4アップデートも実施され、ZRXトークンが上昇。先週には仮想通貨特化型ファンドであるパンテラキャピタルが主導する1500万ドルの資金調達ラウンドも完了。ZRX価格は現在1.81ドルで推移しており、前月比で実に300%以上の上昇となっている。

分散型の統治機構に移行する動きは仮想通貨業界全体にみられる。

0xのライバルである1inch(ワンインチ)は昨年末に分散型統治モデルに移行。また分散型取引所バランサーもガバナンストークンの配布を通じて統治機構の分散化に取り組んでいる。

ゴネラ氏は「人と人が連携する手法について未知の領域に入った。ここからの最大の課題は、単なる関与でなく、説明責任の部分をどうするかだろう。0xは今後数年のうちに完全に説明責任のある分散型組織に移行していくと思っている」とした。