アメリカン・エキスプレス(アメックス)は、オンライン小売業者のボックスド社と提携し、会員リワードプログラムにブロックチェーン アプリケーションを導入すると発表した。AP通信が23日に伝えた

 アメックスの発表によれば、同社はリナックス財団が運営するオープンソースのブロックチェーン プロジェクト「ハイパーレッジャー」が開発したブロックチェーン技術を導入し、加盟店がアメックスカードの保有者に対して、カスタマイズしたサービスを提供できるようにする。これにより加盟店は、顧客エンゲージメントを強化することができる。

 アメックスはボックスド社と提携し、特定の商品を購入した顧客に対して、まずはアメックスがリワードを付与できるようにする。しかし今後数ヶ月以内に、ほぼ全ての加盟店が、このプログラムを利用できるようになる見込みという。

 伝えられるところによれば、この新たなプログラムの実施によって、特定の商品を宣伝するのとは別に、アメックスと加盟店は絞り込まれた顧客に対し、ターゲットキャンペーンを行えるようになる。加盟店は自身の在庫システムはそのままに、「商品に的を絞った提案」が行えるようになる。アメックスの会員リワードプログラム部門トップのクリス・クラッチオロ氏は、次のように説明する。

「加盟店は顧客に自社のアプリのダウンロードを促すことで、時間や曜日に基づいたプログラムを作成することができる。加盟店が顧客に会員リワードポイントを付与できる方法の数は、飛躍的に増えるだろう」

 昨年10月、アメックスの旅行・商品販売子会社のアメリカン・エキスプレス・トラベル・リレーテッド・サービシーズ社は、ブロックチェーン技術を利用した、各個人向けにカスタマイズ可能なリワードシステムの特許を申請した。このシステムは、各顧客に合わせてポイントやデジタル通貨、又は各商品と関係のある特定のアイテムなど、特定の種類のリワードを提供することを目的としている。