グレイスケールの現物ドージコイン上場投資信託(ETF)が米国でデビューを果たしたが、初日の取引高は予想を下回る結果となった。仮想通貨ドージコイン(DOGE)を直接追跡する初の現物ETFであるにもかかわらず、勢いは限定的となった。
ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は火曜、グレイスケール・ドージコイン・トラストETF(GDOG)の月曜デビューで出来高が140万ドルにとどまり、同氏が想定していた1200万ドルを大きく下回ったと指摘した。ただしバルチュナス氏は、「平均的なローンチとしては堅調だが、『初の現物商品』としては低い」と評価した。
グレイスケールのETFに続き、ビットワイズによる現物ドージコインETF(BWOW)も登場する見通しだ。ニューヨーク証券取引所の子会社NYSEアーカは火曜、BWOWの承認および上場を認証する書類を規制当局へ提出しており、ビットワイズは同ETFが水曜に取引開始すると述べている。
今回のドージコインETFの登場は、SECが9月に上場基準を緩和して以降、仮想通貨ETFが急増する流れの中で起きている。資産運用会社各社は、より投機性の高い仮想通貨に連動する商品への投資需要がどれほどあるのかを試そうとしている。
GDOGとBWOWはドージコインを直接保有
米国で最初にドージコインへのエクスポージャーを提供したETFは、9月にローンチしたREXオスプレイ・ドージETF(DOJE)だった。しかしDOJEは、市場投入を早めるため、仮想通貨を直接保有しない方式を採用した。
DOJEは1940年投資会社法の枠組みで申請されており、75日間の迅速な承認プロセスが利用できる一方、ドージコインを保有する海外子会社への投資や欧州・カナダのドージコインETF株式への投資に限定されている。
これに対し、グレイスケールとビットワイズのドージコインETFは1933年証券法の枠組みで申請されており、ドージコインを直接保有できるが、承認まで240日とより長い審査期間が必要となる。
なおDOJEは9月のデビュー日に1700万ドルの取引高を記録し、アナリスト予想の250万ドルを大幅に上回っていた。
新たなXRP ETFは初日に約1億2995万ドルの流入
一方、月曜にはグレイスケールとフランクリン・テンプルトンがそれぞれ現物XRP ETFをローンチした。SoSoValueによれば、両ETF合計で1億2995万ドルの純流入を記録した。
フランクリンのXRP ETF(XRPZ)は6260万ドル、グレイスケールのXRPトラストETF(GXRP)は6740万ドルを取り込んだ。これはライバルであるカナリーXRP ETF(XRPC)が11月14日のデビュー日に記録した2億4300万ドル、また木曜にローンチしたビットワイズのXRP ETFが初日に1億500万ドル超を集めた実績には及ばない。
バルチュナス氏は月曜、「DOGEとXRPの新しいETFは、今後6か月で100本以上に膨れ上がる可能性が高いラインナップの先駆けにすぎない」と述べ、同僚アナリストのジェームズ・セイファート氏とともに、仮想通貨ETF市場がさらに拡大するとの見通しを示した。
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