AIによるコンテンツ生成を行う制作スタジオ「アレテア(Alethea)」は、コンテンツの知的財産権および利用状況などを管理・追跡できる、ブロックチェーン基盤の「アレテアAI 合成メディア ネットワーク」を立ち上げることを米SNS「レディット」上で明らかにした。同社は、顔を入れ替えるディープフェイク動画を含め、音声・静止画・テキストなど幅広い種類のコンテンツを同ネットワーク上で提供する予定だ。

合わせて、ディープフェイク動画に対する評価を改善するため、気候変動に関する風刺動画プロジェクトも公開した。

アレテアは、AIにより作成・修正されたメディアを「合成メディア」と呼び、AI利用の芸術表現を豊かにする可能性を追求すると述べた。アレテアAI 合成メディア ネットワークでは、AIが生成した点を明示し、さらに合成に利用された人物の同意がある場合のみコンテンツ公開を許可するシステムを採用するという。

悪意により作成された合成メディアについては、AIと人間によるチェックにより検出を行うそうだ。

また同ネットワークは、ブロックチェーン技術を利用して(権利)所有権と使用許可を記録・維持する分散型デジタル著作権管理機構を備えるという。

例えば同社「フェイススワップ」サービスにおいて、顔データの所有権を保持するユーザーは、合成メディアの作成を承認できる唯一の秘密鍵を保有することになるそうだ。技術的詳細については、後日同社ブログ上で公開予定という。

独自ユーティリティトークンも用意し、コミュニティメンバーの創造性の促進といったインセンティブ強化に用いるそうだ。


翻訳・編集 コインテレグラフ日本版