仮想通貨市場は20日、再び急落に見舞われた。ビットコイン(BTC)は5000ドルを割り込んだほか、時価総額上位の主要な仮想通貨も軒並み下落。一部には20%下落する通貨もあった。ビットコインキャッシュの分裂による不透明感がなお払しょくできない中で、売りが膨らんだものとみられる。
Market visualization from Coin360
BTCは過去24時間で10%以上近く落ち込み、足元では4977ドルで取引されている。1週間での21.37%の下落だ。
Bitcoin daily price chart. Source: CoinMarketCap
リップル(XRP)は約2%下落し、足元では0.495ドルで取引されている。現在の時価総額はリップルが約200億ドルであるのに対して、イーサリアム(ETH)は158億ドル。時価総額で第二位の位置を引き続き維持している。
XRP daily price chart. Source: CoinMarketCap
ETHは過去24時間で13%超の大幅な下落となり、153ドルで取引されている。過去24時間での高値は179ドル、安値は150.80ドルだった。週間で見ると、ETHは約27%下落となっている。
Ethereum daily price chart. Source: CoinMarketCap
主要なアルトコインの中で下げ幅が大きかったのは、テゾスが21.71%、イーサリアムクラシック(ETC)が16.05、ダッシュが16%、それぞれ下落した。
仮想通貨の時価総額全体は1640億ドルまで低下した。1日の取引高は196億ドルだった。
Total market capitalization 7-day chart. Source: CoinMarketCap
大手監査法人のKPMGは、仮想通貨市場が急速に落ち込む中で、強気なレポートを出している。このレポートの中では、機関投資家が業界に参加することで「その潜在力が実現する」と主張している。
「2018年には、セキュリティトークン・プラットフォーム、ステーブルコインといった新しい波が見られたほか、確立された金融機関が仮想通貨商品やサービスも開始した。仮想通貨を今後無視すことは不可能だ」と、この報告書は述べている。