ナイジェリアに拠点を置く仮想通貨(暗号資産)取引所であるイエローカード(Yellow Card)は、米国の大手ベンチャーキャピタルであるアンドリーセン・ホロウィッツなどを含む仮想通貨業界の多くのプレイヤーから100万ドル以上の投資を獲得した。これはアフリカにおいてデジタル資産が順調に成長していることを示す1つのケースだろう。
「イエローカードは投資家から150万ドルを調達した。これにより拡大を促進し、アフリカでビットコイン取引ナンバー1の地位を固めることを目指す」と、イエローカードのクリス・モーリスCEOはコインテレグラフに語った。
今回のシードラウンドの資金調達が終了したことを受け、モーリス氏は次のように付け加えている。
「私たちはアンドリーセン・ホロウィッツ、ポリチェーン、セロなどから150万ドルを調達した。この調達の目標は、現在最も支配的な市場であるナイジェリア、南アフリカ、ボツワナでの成長を拡大していくことだ」
アフリカにおける仮想通貨への投資は増加傾向にあり、モーリス氏は以前のコインテレグラフとのインタビューの中でも仮想通貨の利用と取引はアフリカ大陸全体に広がっていると語っていた。アフリカの多くの人々がビットコインのことを認知しており、アフリカでの仮想通貨取引はOTC(店頭取引)市場を通じて活発だという(イエローカードのような取引所のものもオプションとして選ばれている)。
「仮想通貨がアフリカの金融インフラを拡大し、アフリカの人々により良いサービスを提供できていることに、私たちはワクワクしている」と、ポリチェーンキャピタルのオラフ・カールソンウィーCEOはイエローカードへのコメントで述べている。
「イエローカードのモバイルファーストの仮想通貨対応プロダクトにより、ユーザーは既存のレガシーサービスよりも大幅に低コストで、より高速かつ優れたセキュリティのもとで、価値を転送し、価値を保存し、送金することができる」
ケニアとカメルーンへの事業拡大
資本調達に加えて、イエローカードはケニアとカメルーンへの事業拡大についても決定した。モーリスCEOは、経済情勢と国内通貨の不安定性に基づいて、これらの地域でのビットコインのユースケースについて説明した。モーリスCEOによれば、9月1日からケニアとカメルーンの居住者がイエローカードのプラットフォームを利用できるようになる。
ウォルマートの決済サービス担当のシニアディレクターだったジェイソン・マーシャル氏が新たに、イエローカードの最高製品責任者(CPO)に加わった。同氏が、取引所の製品面での進展をまとめているという。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン