ブロックチェーンデータによると、ステーブルコイン発行企業のパクソスは、ペイパルUSD(PYUSD)を30分以内に300兆枚発行し、その後すべてをバーン(焼却)した。これにより、多くの仮想通貨ユーザーが首をかしげる事態となった。
発行と焼却の直後、カオスラボの創設者オマー・ゴールドバーグ氏は水曜日のX投稿で、「予期せぬ大規模トランザクション」によりAaveがPYUSDの取引を一時停止すると発表した。イーサリアムのブロックチェーンデータでは、パクソスが協定世界時午後7時12分に300兆枚のPYUSDを発行し、22分後にアクセス不可能なウォレットに送信してバーンしたことが確認された。
PYUSDは米ドルと1対1で連動しており、この焼却分は理論上300兆ドルに相当する。PYUSDの時価総額は記事執筆時点で23億ドルを超え、テザー(USDT)、USDC、エセナ(USDE)、ダイ(DAI)、ワールド・リバティ・ファイナンシャルUSD(USD1)に次ぐ第6位のステーブルコインとなっている。
パクソスは水曜日のX投稿で、「内部転送の過程で誤って過剰にPYUSDを発行してしまった」と説明した。
「これは内部的な技術的エラーであり、セキュリティ侵害ではありません。顧客資金は安全です。原因は特定済みです」とパクソスは述べた。
報道後もPYUSDはドルとの連動を維持したが、ナンセンのデータによると価格は一時的に約0.5%下落した。
国際通貨基金(IMF)のデータによると、300兆ドルという規模は全世界の国内総生産(GDP)の合計を2倍以上上回る。
仮想通貨史上最大級のバーン
過去に行われた大規模なトークン焼却には、仮想通貨取引所OKXが2024年8月、発行上限を2100万枚に維持するため6500万OKB超をアクセス不可能なアドレスに送信したケースがある。また、ミームコイン「Bonk」の開発チームも2024年12月に約1.7兆BONKを焼却したが、当時の価値は約5000万ドルにとどまっていた。
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